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"ガラハッド" 王生 エマ(イクルミ -) 概要 日本支部のチルドレン養成所所属のUGNチルドレン。 現在17歳。 エマは後天的な覚醒者でありながら、覚醒の経緯が遺産によるものであるため、レネゲイドを制御する術を逸早く習得することが必要と判断が下り、玉野椿が教官を務める養成所へ預けられることになった。 現在はレネゲイドの制御技術も修め、任務の度に各地の支部へ臨時で配属されている。 『曇らない、曇らせない』がモットーであり、誰に対しても明るく優しく、それでいて相手を慮れるような人間であろうとしている。努力家。 能力 シンドロームはモルフェウスのピュアブリード。 とりわけ物品に宿る持ち手や造り手の記憶を読み取る能力に秀でているが、逆に自身の能力で物を造り出す、錬成は苦手。小物程度なら問題は無い。 そうでありながら、エマの戦闘スタイルは騎士の名に違わぬ、自身で作成した剣を主体として戦う白兵偏重の戦い方である。 なぜ、錬成を不得手とするエマが、剣を造り戦えるのか。その理由が、エマが継承した遺産"聖杯の薔薇"の力だ。 遺産"聖杯の薔薇(グレイローザ)" "灰色の薔薇"とも。 薔薇を模した灰色で石質な造花。普段は蕾のような形で、遺産の力を使うことで、蕾が開き薔薇になる。 その力こそ、『継承者の思い描く武装の具現化』であり、シンドロームすら問わず、継承者に武装の錬成を可能とさせる。 この遺産のもう一つの特徴として、継承者のジャーム化もしくは死亡がトリガーになり、継承者を「聖杯の贄」として遺産の一部に取り込むという特徴がある。 この特徴によって、次々に継承…つまり継承者が遺産に取り込まれていく度に具現化される武装の性能は向上するのだという。 事実UGNでは前継承者と現継承者のエマとでは、錬成された剣の斬れ味や強度、レネゲイド濃度が上昇していたという。 この強力で危険な性質をもった遺産の出処は現在不明。 前継承者 エマの前継承者は、エマの実姉 "ガラハッド"王生 ノアであった。 エンジェルハィロゥとモルフェウスのクロスブリードであり、15歳にして剣技の冴えは並のエージェントを凌駕していた。 裏表のない勝気な性格で、脅威に対して物怖じしない勇敢さと、UGNチルドレンとしての使命感や、傷ついた人を思いやり寄り添える優しさを持っており、妹であり当時は内気だったエマにも姉バカと思えるほどの愛情を注いでいた。しかし、そんなエマをFHに人質に取られたことにより多対一の劣勢を強いられ、その場にいたFHエージェントらと相打ちする形で決着し、 最期は、"聖杯の薔薇"を残しエマの胸の中で消滅。 その後 ノアの死後、"聖杯の薔薇"はノアの祈りとともにエマへ継承され、その際にエマはオーヴァードへと覚醒することになる。 自分が無力であったことと、ノアを特別視しすぎたことがこの惨劇を招いたと悟ったエマは、姉の代わりになる為に、内気な性格を変えUGNで働くことを志願する。尤も本当の理由は、ノアを喪った両親に向き合うことが出来なかったからである。 その時よりノアのコードネームであった"ガラハッド"も継承する。 家族 父…王生 硏静(イクルミ ケンセイ) 現在47歳。落ち着いた物腰の研究者。 4年前までは前線で戦うエージェントであったが、王生 ノアの死後、妻 美繰の提案もあり、研究室への配属を願い出た。研究対象は"聖杯の薔薇"。贄となったノアを取り戻す方法がないか、様々な文献を漁っている。 態度こそ優しいが、エマに向けられるその視線は、今や娘ではなく研究対象へ向けられるそれと変わらない。 母…王生 美繰(イクルミ ミクル) 現在40歳。静かで優しい硏静の研究助手。 元々レネゲイドに関する研究者であった。ノアの死後、消沈した硏静に危うさを感じ取った美繰は自身の務める研究所で一緒に働かないかと進言し、硏静はすぐに呑み込んだ。 ノアもエマも、等しく、そして誰よりも愛しておりそれはエマ一人になったとしても変わることは無い。のだが、必死に姉の姿を追うエマの姿に胸を痛めながらも、思いを告げられないでいる。 姉…王生 ノア(イクルミ ノア) 享年15歳。 "聖杯の薔薇"の前継承者であり、エマを攫ったFHエージェントの集団と単身での戦闘。最後の一人と同士討ちする形で命尽きる。

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