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松葉 かおり　❚CA5B60 写真を撮るのが好き。写真は形に残るから。自分が生きてた証拠になるかな、って。 構ってほしいとき、よく頭突きをする。 大事なものは、古いカメラ。おじいちゃんが使ってたもの。 余命に対して仕方のないものとして受け入れている。諦めている。 だから楽しいこと、面白いことならなんでも、できる限りやりたい。 家族はきっと、死にゆく自分を見るのが辛いのだろう。なればこそ、気丈に振る舞ってやらねばと思っている。 本当は一人で暮らすより、人と暮らしたい。 だから　HO2を拾った。 家族には誰にも迷惑かけないという約束で一人で祖父の家に来ている。 誰でもいい。どうか、自分を覚えていてほしい。自分を覚えていてくれる人がいてくれれば、それは死ではないから。本当に死ぬのは誰からも忘れられた時、思い出してもらえなくなった時、僕は死ぬんだと考えている。 やっぱり、死にたくはないなぁと思っている。これは誰にも内緒だ。 「きみきみ〜！」「なぁんでもっ！」にかっ！ 死んだおじいちゃんの喋り方をまねしている。 きょるんとした顔もする。おねだりやごまかし時。 ❚通過シナリオ ・六畳半の夏

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