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冴夜・Schwarzenacht(サヨ・シュヴァルツナハト) 年収￡300　月当たり、￡25 不動産と資産　￡1500(内￡150は預金、￡150は数週間以内に現金化できる資産、それ以外は持ち物などに反映) 隠密衆「終夜」(ヨモスガラ)。それは、戦国期から歴史の闇に潜み、江戸の中期に突如として日本から消え去った暗殺者の血族である。 日本の暗部に深く根付き、連綿と語り継がれてきたその一族が忽然と消息を絶ったとされているのは、1700年代初頭。 江戸幕府により、泰平の世が訪れておおよそ100年の時が過ぎた頃であった。 人々が流血を求めなくなった、そんな時代の機運を察して、彼ら一族は一人残らず国外へと旅立ったのだ。 当時、唯一の交流を持っていたオランダへと密やかに移り住んだ彼らは、その後、戦や謀略が溢れる地を追い求め、ヨーロッパ諸国へと蔓延していった。 中でも当時の頭が率いる一派は、十全たる戦力としてスイス傭兵と合流、現地文化と混ざりあっていくことなった。 そうして、数世代の時を経て、スイス憲法によって傭兵の輸出が禁じられる、その7年前、彼女はこの世に生まれ落ちた。 一派がスイス国籍を手に入れる際に名乗り始めたSchwarzenacht(黒き夜)に、一族に語り継がれている日本語の残滓、”冴える夜”の名を与えられた彼女。 物心がつく頃には、スイス傭兵に入隊させるべく、兵士としての戦闘術を叩き込まれ、善悪よりも先に暗殺術を教えられた。 驚くべきことに、彼女が初めて戦場に立たされたのは4歳であった。 死に物狂いで死なないように、戦場を駆けずり回っていくうちに、彼女は効率よく他人の命を奪う術を学んでいった。 成熟し、兵士として、戦士として、暗殺者として、完成が見えてきたのは、16歳の頃だった。 法規制の後も、名を変え、品を変え、法の穴を搔い潜り、戦場に在り続けた”終夜”達と共に、彼女もまた返り血で肢体を彩っていた。 【元軍人】 探索者はINT*5ポイントを、兵士の職業技能に追加できる。 追加ポイント：100(内訳：回避46　聞き耳25　博物学29) そんな折だった。イギリス軍に雇われたのだか、イギリス軍と相対したのだか、今となっては思い出せやしないが、ともかくある日。 彼女は運命的な出会いを果たした。 曰く、戦場に舞い降りた天使だった。曰く、下界に迷い込んだ女神だった。曰く、人生の”色”だった。 Berry・S・Plim。それが、少女の名だった。 当時8歳の童女であったベルは、教育の為に父の戦場の見学に来ていたそうだ。 何かの折に、その見学の少女を目に留め、……ハートを撃ち抜かれた。 頭からつま先から、稲妻が迸ったかのような衝撃だった。早鐘のように脈打つ心臓に、釘付けになった瞳。 片手間に襲い来る兵士を殺しながら、彼女は、想った。 「好き」 それからは早かった。戦の途中にも関わらず、退役を申し出る。 抜け忍となることを頭に伝え、その首を掻っ捌く。 そして、その戦からプリム家が帰還する際に、当然のように追いかけた。 大英帝国まで辿り着いてしまった彼女は、ベル・プリムを知り尽くしたい一心で付き纏い始める。 そうして、ベルの気品の高さや、教養の深さを、屋根裏から知り、更に惚れ込み ベルの悪癖をベッドの下で知れば、抱いていた愛が無限に膨れ上がる快感に酔いしれた。 家主に気取られることなく、一年の間、屋敷に忍び込んで、ベルを観察し続けた頃には そこらの使用人や家主以上に、屋敷や別宅の間取りに詳しくなっていた。 【確かな土地勘】：プリム邸(別荘なども含む) 探索者はどこか地域のことを知り尽くしている(例：物理的な配置、通り、道路、商売、住民、歴史など)。対象地域は、都市の一区域あるいは小さな村より狭い範囲であるべきだが、探索者が訪問したことが合理的に説明できる場所であればどこでもよい。この知識は、適当な詳細を思い出すために〈知識〉か〈アイデア〉ロールを行うことで表される。 ベル・プリムを愛する彼女は、とはいえ、付き纏うだけでは生活が立ち行かなくなる。 一年そこらであれば、傭兵時代の貯蓄もあっただろう。それに、時折であれば、プリム邸から出る残飯を漁ることもできる。 だが、それも一年が限度であっただろう。しかし、彼女は不法入国者であり、まともな職に就けるだけの知識も、身分も存在しない。 そこで、彼女はダウンタウンを拠点に、自らの忍としての才覚を切り売りし始めた。 暗殺稼業。金さえ払えば、ただ一人を除いて誰でも殺す異国の忍者。それが、大英帝国に根付き始めた新たな彼女の在り方だった。 それから、8年ほどの月日が経ち、現在では月に1度か2度ほど大口の依頼を受ける以外は、基本的に悠々自適なストーカーライフを送っている。 現在の暗殺稼業を始めたばかりの頃に、スラム出身の双子の姉に”生きる術”を教えていたことがある。 元々、ベルの全てを知りたがり、ベルの所有物を舐めたりすることは趣味だったが、最近はベルが手を出した女に手を出すことがもっぱらのマイブームである。 ちなみに、推しには認知されたいが、推しに愛されると解釈不一致の為、痕跡を残しはするが、目の前に現れることはなるべくならば避けたい。 特別装備 ◎毒つきナイフ ダメージ：ナイフ自体のダメージ+POT16 射程：タッチ 攻撃回数：１/ラウンド ◎ナイフの毒 サソリ毒やヘビ毒を調合して作成する強力な毒。 ナイフの傷口から侵入し、5～10分程度で中毒症状を引き起こす。 作成するためには〈薬学〉、材料を見付けるために〈博物学〉〈医学〉〈薬学〉のいずれかに成功する必要がある。 一度にナイフに塗れるのは攻撃２回分。攻撃がヒットすると消費される。 再度塗布するためには最低でも３分間の時間を要する。

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