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千羽丘 剣烙 ちばおか けんらく
ID:5104992
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千羽丘 剣烙 ちばおか けんらく
タグ:
傀逅
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生まれ・能力値
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その他増加分
一時的増減
現在値
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APP
SIZ
INT
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初期
SAN
アイ
デア
幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
/
(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
表示
初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
非表示
簡易表示
通常表示
<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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簡易表示
通常表示
<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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通常表示
<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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通常表示
<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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通常表示
所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
一人称:俺 二人称:お前、てめえ、アンタ 三人称:アイツ、あの人 関東地方の極道を束ねる「夜須賀組」の次期舎弟頭。 最終学歴は中卒。「俺馬鹿だからよくわかんねえけど」系。 物心ついたときから父は酒に溺れ、母は無関心なネグレクトというあからさまな家庭崩壊状態の環境で育った。そのため小学校は主に家庭のせいでろくに通えず、そこからグレにグレて中学校もろくに通わなかった。周りに手を差し伸べてくれるような大人もいなかった。話を聞いてくれる友人の一人もいなかった。 中学に入ると同時に「こんな家にずっといたら俺までおかしくなる」と思い家にはほとんど帰らなくなった。行くあてもなく、頼れるあてもなく、その日暮らしで生きていた。その辺の人間に喧嘩を吹っ掛け、力ずくで勝ち、奪って生きてきた。 彼を強くしたのは、ただ「死にたくねえ」という生存本能だった。 ───────────────────────────── そんな折、剣烙が15歳のころ。そこらの地域で威張っている不良グループに目を付けられた。 相手は大勢、しかも年上、バックには暴力団関係者がいるとかいないとか。ろくな噂を聞かない連中だった。売られた喧嘩を見過ごすつもりは毛頭なかったため、真っ向からやり合う気でいた。圧倒的に不利な状況、誰が見ても結果が一目瞭然の状況の中、ついに両者が衝突する。 最初こそ勢いで押せていたものの、どう足掻いても数の差に勝てるわけがなく、徐々に押され始める剣烙。 「これで終わりだ!」なんてベタなセリフが、剣烙の背後から鉄パイプとともに降りかかる。 その時だった。 そのまま振り下ろされるはずだった鉄パイプは遥か遠くに弾き飛ばされ、振り下ろそうとしていた者も同時に吹き飛ぶ。 何が起きたか理解する前に、その場に大きな一声が響いた。 「待たせたな相棒!!」 全員が状況を理解できていなかった。不良グループの連中も、剣烙自身にも。 剣烙にはこんなピンチに駆けつけてくれる相棒なんていやしない。 ボロボロのふらつく身体で声のしたほうを見てみれば、そこには全く知らないやつがいた。 誰だ、と思う間もなく、その人物の背後から次々と明らかにカタギじゃない連中が現れ、敵をなぎ倒していく。 呆気に取られていると、遠くからサイレンの音が聞こえてきた。 不良グループは完全に勢いをなくし、ばたばたとその場から逃げ去っていく。 いまだ状況が呑み込めないのと、負傷した身体のせいで起き上がれない剣烙のもとに、そいつがやってくる。 どう見たって自分と背丈も年も変わらない少年だった。 それでも強く逞しく、なぜか剣烙を助けてくれた。 「立てるか?立てないなら担いでくぞ。サツがもう来るしな」 そんな言葉に生返事をすると、そいつは言葉通り剣烙を俵のように担ぎ、その場を後にした。 担がれて揺られながら、剣烙はいろいろそいつに聞きたかったが、疲労と負傷のせいで意識を失う。 気が付けば、どこかの部屋の布団で寝ていた。怪我はしっかりと手当されており、服も綺麗なものに替えられていた。 久しぶりにちゃんと布団で寝られた、なんて思っていれば、近づいてくる足音が耳に入った。 ガラリと障子が開け放たれたそこには、あの日突然乱入、もとい助けてくれたあいつが、おかゆを乗せたお盆と救急箱を持ち立っていた。 「もう目が覚めたのか!丈夫だな」 それが剣烙にとって後に一生の友人となる、亘 一颯(わたり いぶき)との出会いだった。 ───────────────────────────── 聞けば一颯はあの泣く子も黙る「夜須賀組」の組長の兄弟分、つまり舎弟頭の亘の息子らしい。今回剣烙に突っかかってきた不良グループのバックについているという暴力団関係者の所属する組が、夜須賀組の傘下でない組織らしく、前々から目障りだったということもあり、まずは末端を黙らせる魂胆だった。そこにちょうどどこにも属さない尖ったガキが、そいつらに目を付けられているという情報を得たことで、うまいこと利用されたというオチだった。 そしてその作戦の先鋒として自ら名乗り出たのが一颯だったという。特に重要な任務でもなく、これを成し遂げたからと言って大きな功績になるわけでもないことを、わざわざ舎弟頭の息子が?現場に単身乗り込むという危険な行為をするメリットがわからない。剣烙がそう素直に投げかければ、 「覚えてないかもしれないけどさ、俺一回助けられたんだ」 お前に。そう言われたが、一颯の言う通り剣烙には1ミリたりとも覚えがなかった。今まで自分が生き延びることに精一杯で、他人に手を差し伸べた記憶などなかった。剣烙のそんな怪訝な表情を隠そうともしない正直なところに笑いつつ、一颯は話し始めた。 ───────────────────────────── 1年ほど前のこと、その日もいつものように剣烙は喧嘩の売り買いを繰り返していた。だがさすがに1年も同じことをしていれば、大抵のそういう輩とは嫌でも顔見知りになる頃合いだった。一度剣烙に負け、なおかつ根性の無いやつは剣烙の顔を見るだけで逃げ去る始末。喧嘩を売るにも買うにも会った瞬間逃げられちゃあ意味がない。それに同じやつを強請っても金には限りがあるため、日に日に剣烙の収入は減っていく一方だった。 どうしたもんか、と考えながら町を歩いていると、路地裏から声が聞こえてきた。そっと近づいて内容を聞けば、どうやらカツアゲのようだった。そこでピンと来た剣烙は(カツアゲしたやつからカツアゲすりゃあいいじゃねえか!)と意気揚々と現場に乗り込み、あっという間にカツアゲしていた連中を締め上げた。 今日はこれでどうにかなるか、なんて思いながら落ちた金を拾おうとしたとき、目が合った。 被害者の少年だ。自分と歳も背丈もそう変わらない、でも腕や足はどう見たって相手の少年の方が華奢だった。殴られ蹴られたのだろう、そんな手足や顔には擦り傷や打撲痕がいくつもあった。生白い肌からは幾分か出血もしている。どう見たってボロボロの状態だった。 なのに、目が合った瞳だけはギラギラと、しかし今にもこぼれそうなほど涙の幕が張っていた。それは「死んでたまるか」と心の底から虚勢を張りながら、「死にたくない」と本能が警鐘を鳴らしているような、強さと弱さの入り混じった顔だった。 ああ、こいつは俺だと剣烙は思った。父に殴られ、母に見捨てられ、怪我が絶えず、飢えに蝕まれ、痛みと苦しさと寂しさに毒されながら、死への恐怖をこれでもかと感じながらも「こんなところで死んでたまるか」と、そう抗っていたあの日の自分と同じだと。 剣烙はこれまで一度も弱いものからは搾取せず、常に弱者を虐げる強い者から強奪してきた。それは今まで、弱い自分が強者から奪われる辛さを知っていたから。そのことをこの時、少年の目を見たときに初めて気づいたのだ。 弱いことで奪われ虐げられることが嫌で嫌で、死にたくなくて、だから必死で攻撃をしてきた。弱い犬ほど吠えるとはよく言ったものだ。ただ自分はどこまでも弱かった。そして、今目の前にいるこいつも、弱い。弱いけど、必死になって生き抜こうとしている。 そこまでの考えに至ったところで、遠くから大人たちが騒ぐ声が聞こえてきた。大方誰かが通報したのだろう。ハッとした剣烙は落ちていた金を全部集め、少年の手に握らせたった一言告げてその場を立ち去った。 「死ぬんじゃねえ。生きてりゃなんでもできる」 ───────────────────────────── 「あの言葉のおかげで、俺は今も生きてるんだ。だからお前は俺の命の恩人ってわけだ」 つらつらと過去の話をする一颯をよそに、剣烙は今にも羞恥心で死にそうだった。そんな全然かっこよくもないことを言ったのか!?俺が!?ああ言ったなあ言っちまったなあ思い出しちまったよ!!!!と暴れる剣烙を見て、また笑う一颯。だが正直剣烙はあの時の少年の顔などみじんも覚えておらず(しかもボロボロだったし路地裏だから暗かったし)目の前にいる快活に笑う男が本当にあの時の少年かは判別がつかなかった。 若干納得のいっていない剣烙を見ながらまだ笑いつつ一颯は続ける。 「まあそういうわけで、俺はあの時の命の恩人に恩返しがしたくって。ちょっと調べたら素性はすぐわかったけど、如何せんどう恩返ししたらいいかわからなくってさ。そんな時にちょうどお前があいつらに目付けられてるって知って。こりゃ絶好のチャンス!って思ったわけだ」 これで貸し借りなしだな。そんなことを言う一颯に、剣烙は待ったをかけた。 「あん時助けたってのは確かにそうだろうが、さっき『俺の言葉で』っつったろ。ありゃどういう意味だ。ぜってぇ嘘だろ、おい」 と鬼の形相で詰め寄る剣烙に「案外記憶力いいんだな」なんてからかって胸倉をつかまれながら、一颯は答えた。 なんでも彼は数年前から病気、それもかなり重い病に罹り、いつ死んでもおかしくないといった診断を医者から受けていたという。常に死におびえながらこれから一生を過ごしていくことに、一颯は日ごとに陰鬱な気持ちを募らせていた。幼いころから受けていた護身術の訓練も、ろくにできない日々が続いていた。 「いつか」は「今日」かもしれないし「明日」かもしれないし「50年後」かもしれない。やりたいこともできずに死ぬんだろうか、この先生きていくことになんの意味があるんだろうか。毎日そんなことばかり考えていた。 そんな時だった。運悪く体調の悪い日、不良に絡まれ、いつもなら切り抜けられるレベルの相手に一方的に暴行され、お金も奪われ、「ここで死ぬのか、いやこんなところじゃ死にたくない、いやだ、こわい」そう思った時に現れた。 そいつはあっという間に不良を蹴散らした。振るう拳の一つ一つに全力が込められていた。全員を倒し、しゃがんでお金を拾うそいつと目が合った。「やられてたまるか。来るなら来い」そう、精一杯の空元気でそいつを睨みつけた。逆光で顔はよくわからなかったが、一つだけ感じたのは、そいつの目はまるで生きることだけを考えているということ。死に怯え、生きることの意味を失いかけていた自分に、再び炎が灯ったかのような感覚があった。 ああ、俺もこいつのように生きたい。そう思ったとき、あの言葉を聞いたのだ。 ───────────────────────────── 「そういうわけだから。貸し借りはなくなったけど、お前には俺に生きる意味を与えた責任をとってほしい!」 目の前のこいつが何を言っているのか何一つわからない、と剣烙が途方に暮れていると、またガラリと障子が開いて人が入ってきた。どう見たってカタギじゃないとわかる凄みと迫力、一颯の父親である亘が訪れたことで話は急加速する。 どのみち剣烙は地元じゃ目を付けられすぎた、ヤクザにも警察にも一般人にも。そして力はあるが知識のないガキなんてのは、すぐに悪い連中に騙されて使い捨てされちまう。そんなことになるぐらいなら、うちに来ないか、と。 剣烙は拍子抜けした。こんなしょうもなく地元で暴れまわってるだけのガキ一人を、あの夜須賀組のおじきがスカウト?あまりにも現実味がない展開だった。しかし 「お前さん一人増えたぐらいじゃあ息子が一人増えたぐらいにしかならんからな!遠慮すんな!」 「そうだぞ!飯もいっぱい食えるし、布団でゆっくり寝れるし!」 と、亘と一颯の両方に迫られ、状況が呑み込めないままうなずくことになった。 こうして剣烙の夜須賀組構成員としての日々が始まった。 ───────────────────────────── 月日の流れはあっという間で、気づけば剣烙はぐんと背が伸びて、ちゃんと飯を食う生活が遅れたおかげで立派な身体になり腕っぷしもさらに上がった。一颯もここ数年は病も落ち着き、訓練も休まず続けられたことで身のこなしは見違えるほど上達していた。 剣烙は亘親子から迫られたあの日以降、早速地元を出て夜須賀組のいち構成員として生きることとなり、亘家に住み込みで活動していた。 家族団らん、みんなで食事をとり、テレビを一緒に見て、おはようやおやすみのあいさつを交わす、そんな一般家庭にとって当たり前のことを、剣烙はこの家に来て初めて経験していった。始めこそ、いきなりよその家庭に上がり込んで緊張でぎくしゃくしていたが、亘家がみんな温かく接してくれて、組の先輩もみな可愛がってくれて、次第に慕ってくれる後輩もでき、どんどんと打ち解けていった。 そして二人が20歳になったころ、一颯は次期舎弟頭として、剣烙は一颯の側近として組に貢献していた。組長やその部下との交流も増え、互いに出世コースを歩んでいた。 そんな中、一颯は幼馴染で婚約者の女性との間に子供を授かった。 今まで女性とお付き合いすらしたことのなかった剣烙からすれば「その歳で!?しかも結婚する前に子供!?」と衝撃の連続だったが、幸せそうな二人を前にすればそんな思いは吹っ飛んだ。 「早く親父に孫の顔見せてやりたくて」と、はにかみながら剣烙に報告した時の亘の顔は、今まで見てきた中で一番へなちょこで、一番優しくて、一番幸せそうなものだった。 だがそんな知らせから日も経たないある日、一颯の父に呼び出された剣烙は、驚くべき話を聞く。 「一颯には、夜須賀組舎弟頭の候補から降りてもらうことになった。そんで組も抜ける。だから、次期舎弟頭は剣烙、お前さんに任せたい」 どうして。今までそのためにあいつも頑張ってきて、そんなあいつのために俺も俺なりに支えてきたんだ。なのに、なんで。しかも俺が舎弟頭に?衝動のままに詰め寄りたい気持ちを抑えながら、話の続きを黙って聞く。 「お前さんがどう思ってるかは正直わかんねえがな、俺や一颯、母ちゃん、組のやつら、みんなお前さんのことは家族だと思ってる。本来舎弟頭はオヤジの兄弟分だから、普通はせがれが後を継ぐもんだが、一颯じゃねえってなったら、お前さんを除いて他にはいない。 ……元より、あいつにはカタギとして生きて欲しかったんだ。確かに夜須賀組はでけえ組織で安泰もしてる。だが今どきヤクザってのはどうしたって肩身の狭い思いをすることになる。それに命の危険だってある。それはてめぇだけじゃなくてめぇの周りにも及ぶことだ。嫁さんになってくれる人がいて、子供も授かった今、人生の道を変えるにはもってこいのタイミングだ。 ……本当は、もっと早くにあいつをカタギの道に戻してやるべきだった。けど、お前さんに出会ったあの日から、どうもこっちの道を選んじまったみたいでよ。しかも毎日楽しそうにしてやがるもんで、止めるに止められなかった。俺も大概親バカだな……」 遠い目をしながら、どこか切なそうに、だがとても優しさに満ちた表情で話す亘を見るのも、そんな本音を聞くのも初めてで、剣烙は半分放心したような気持ちだったが、それでも納得がいかなかった。 「理屈はわかります。けど、けどやっぱりそんなのって……!」 「ああ。これにはもっと、もっと根本的な話があんだ。いいか、よく聞け。これはまだ、俺と母ちゃんしか知らねえことだ。……一颯は──」 すっといつもの厳格な表情に戻ると、亘は剣烙にこう告げた。 ───────────────────────────── 唐突な昇進の話、そして親友であり相棒が自分とは違う道を歩むことになるということ、そんな親友には結婚を決めた女性がいて、もうすぐ生まれる子供がいるということ、そしてなにより──。 この数日はそれらが頭の中で延々と渦巻き、剣烙は何をやっても上の空といった状態だった。どうして、でも、なんで、やっぱり、だけど……。一人で悶々とし続ける剣烙に声がかかる。 「どうしたんだよ、最近。お前らしくもない」 いつもの調子で一颯が話しかける一方、剣烙は眉を顰め、目を逸らしながら全くいつもの調子でなく「な、んでもねぇよ……」と力なく返すことしかできなかった。 「おいおい困るって、今から殺り合うってのに。……あれだろ?親父から聞かされたんだろ。俺が足洗うって」 何でもないことかのように言ってのける一颯に、剣烙はぐっと拳を握りしめる。 一颯の言う通り、今は抗争中の組織との交渉現場(という名の戦場)に向かう道すがらだった。車内は適度な暖房が効き、外の寒さを感じないこんな風に気持ちが揺らいでいる状態じゃ足手まといにしかならない。 「……足洗って、これから何すんだ」 ずっと気になっていたことを、一颯に投げかける。これまで裏の道しか歩んでこなかった者が、いきなり日の元で生きていけるのか、それが心配でならなかった。そんな気持ちの剣烙と正反対に、一颯はそんなことかと言わんばかりに返答する。 「とりあえずは田舎に行く。東京じゃ人が多すぎるし、俺の命を狙うやつだっていないとも限らない。まずは俺たちのことを誰も知らない土地に行って、どうするかはそっからだな。今んところは農業でもやろうかって話だ」 学も経験もない剣烙にはそれがどれほど大変な道のりか、具体的には分からなかったが、漠然と険しい道であることぐらいは分かった。その不安が伝わったのだろう、一颯は続ける。 「んな心配すんなよ。嫁さんにはまずは健康に赤ん坊を育てて生んでもらって、その間俺は暮らしを支える。足洗うって言ったって別に親父やみんなと縁切るわけじゃないんだ。もちろんお前ともな。違う道を歩いてたって、会えるんだ」 だから大丈夫だ。そう笑顔で言い切った一颯からいつもの調子を感じ、自分がこんなじゃ見送られる側も不安になるってもんだよな、と踏ん切りをつけ「気が向きゃ畑耕すでも田植えでもなんでも手伝ってやるよ」と、いつもの調子で返したのだった。 そんな剣烙の表情と返答に満足した一颯が「あ」と声を上げて話し始める。 「そうだ、いい知らせも教えてやるよ」 「あ?なんだよ」 「実は……赤ちゃんの名前が決まったんだ!!」 パァァ!と効果音でも付きそうなほど明るい表情を湛えた一颯に、つられて剣烙も舞い上がるがすっと冷静になり、 「! いや、でもまだ予定日まで1か月以上あんだろ。気が早すぎねぇか?」 「いやいやむしろ遅いぐらいだって。というか生まれてからじゃ遅いしな。ずっと嫁さんとどんな名前が良いか考えてたんだけど、いや~我ながらいい名前だと思うんだ!」 「ふーん?自信満々だな。で、なんて名前なんだよ」 「それは……。……いや、まだお楽しみにしておくか」 「はぁ!?なんでだよ!」 「ははっ!今日無事帰って飯食いながら教えてやるよ!」 「ったく……もったいぶらせやがって……」 悪態をつきながらも、幸せいっぱいといった一颯の様子に、剣烙も嬉しさに胸が支配されていた。先のことも大事だけど、今が一番だな、なんて思いながら。 ───────────────────────────── そんな話をしていれば件の現場に到着する。都心から離れた港のコンテナ置き場。裏取引やら交渉にはもってこいの立地だ。 車から降りただけで緊張した空気を肌で感じる。あくまで交渉の場ではあるが、こっちも向こうも一歩踏み外せば懐からブツを取り出す準備はできている状態だ。 大きなコンテナの一つに入れば相手組織が出迎えた。こちらが15人程度なのに対し、ざっと見ただけで20人弱。見ればかなり年若いものもいた。それこそ高校生ぐらいにも見える。とはいえ年齢関係なくやばい奴がいるのがこの世界だ、最大限に警戒しながら進んでいく。 簡易的に置かれたソファと机の近くまで行けば、相手の交渉人と一颯が顔を合わせる。剣烙は側近としてその傍に控えていた。両者が席に着き、話し合いを始める。いわゆる和平交渉、もう喧嘩なんてやめて仲良くしようぜ、というものだ。だが実質は「うち(夜須賀組)の傘下に入れ」という意味合いだった。無論相手もプライドを持って極道者をやってる連中だ。簡単には頭を縦に振ってこなかった。そのためこれまで幾度となく衝突もしてきた。大抵は剣烙率いる実力派が相手をしていたため、大事なくねじ伏せられていたのが実情だった。だがそんな喧嘩ももう懲り懲りだ。今回の交渉でもう何度目だろうか。いい加減お互い痺れを切らしている頃合いだった。だからこそ、この張り詰めた空気がこの場にいる全員に冷や汗をかかせる。 剣烙には二人が話している内容は詳しく分からないが、それなりに順調に進んでいるようだった。どうやらお相手さんもさすがにこの膠着状態には参ってるらしい。なにやら書類やらを書いたり渡したりを数度行い、両者とも立ち上がると硬い握手を交わした。 それを見た周囲は感嘆や歓喜の声を上げる。剣烙もまた感心していた。これで長かったごたごたが解決する。事を終えた一颯が剣烙の方を見てウインクした。相変わらずだな……と思うものの、その手腕には一目置いているので素直に流石だな、と一声かけた。 こうして一時はどうなることかと思った交渉の場は丸く収まった。さあ後は帰ってオヤジに報告するだけ。と思ったその時。 自然にはあり得ない強さの光が、白が、視界を覆った。 何が起きたのか分からなかったが、この状況が良くないことだけは分かった。 ──閃光弾だ。それも剣烙の目の前で弾け飛んだ。文字通り光で目が焼ける。 周りの者たちも一様に視界がやられ、声をあげながらうずくまっているのが気配でわかる。 そんな混沌とした状況で、とある声が上がった。 「俺たちの組が、吸収なんてされてたまるか!!戦争だ!!てめぇらなんかぶっ潰してやる!!」 まだ声変わりもしていないような若い声。ああ、さっき目に留まった少年たちか。さぞ自分のいる組が大事で大好きで仕方なかったのだろう。許せなかったのだろう。事実上の解体が今まさに決定したようなものだったのだ。始めから今日こうすることは決めていたはずだ。 しかし相手方の上の立場のやつらもどうやら狼狽えているようで、「馬鹿な真似はやめろ!!」と止めようとしている声も聞こえた。下の教育はしっかりしとけよ、なんて場違いなことを考えている間にも、少年たちが暴れているのが音だけでもわかる。 白に染まった視界の中、剣烙は必死に動く気配を感じ取り、攻撃をかわしていた。だが何よりも気になる、否察知しなければならない気配が感じ取れない。一颯はどこだ──。 そう思っている間に、剣烙は連中に囲まれる。 「千羽丘……お前が……お前が兄貴たちを……!許せねえ!!」 おいおい、狙いは俺か。だったら最初から俺だけ狙えばいいものを。呆れと怒りが同時にこみ上がる。なにかしらの武器を持っているのだろう、彼らは構え、一斉に剣烙に襲い掛かる。 いまだ回復しない視界の中、剣烙は攻撃を受け流し、カウンターをお見舞いしていった。 「てめぇらの、気持ちはわかる、っけどよぉ!!この行動のせいで本当の意味で組がお釈迦になっちまうぞ!!馬鹿な俺でもわかる、!」 「うるせえッ!!ケジメつけなきゃならねえんだよ!!」 戦闘しながら説得の意味も込めて言葉を投げかけるも、彼らの心に剣烙の言葉は響かない。徐々に視界が戻りつつあるも、どうやら特に左目がやられているようで、ほぼ片目だけで動いている状態だった。同行していた組の者たちもそれぞれ戦闘している。だがその中に一颯の姿が見えない。 (どこに行っちまったんだアイツ…!?逃げたんならそれでいい、けどもし……) 嫌な予感を感じながらも、一刻も早く一颯の安否を確かめたい、その気持ちが剣烙を突き動かし、連中をどうにか鎮圧することができた。部下に急いで応援を呼ぶよう指示を出す。相手方の上の連中は、下の奴らが起こした暴動の始末をどうつけさせられるかで頭がいっぱいなんだろう、半ば放心状態で伸びている若い奴らの傍にいる。 だが連中のことはどうでもいい、アイツは、一颯はどこだ。必死になって周囲を探す。まだ完全には見えていない視界で、薄暗いコンテナの中を見て回る。 「一颯!!どこだ!!!いるなら返事しろ!!!」 狭いコンテナ中に響き渡る声で呼びかける。すると、 「……聞こえ、てるっての……」 か細く頼りない声が耳に届く。すぐさま声の聞こえた方へ駆ける。そこには、口から血を流し倒れ伏せる一颯の姿があった。 「一颯ッ!!!!」 駆けつけて身体を仰向けにし、体調を確認する。呼吸は荒く外傷はないが真っ青に青ざめた顔が容体の悪さを物語っていた。 「しっかりしろ!!おい!!!すぐ病院連れてくから!!!」 「は……でっけぇ声……うっ、ごほっ」 笑顔を見せたかと思えば血を吐き出した。もう喋んな!!!と制すると、また不敵に口角を上げて構わずにしゃべり始める。 「なん、だろうな……閃光弾の衝撃のせいか……最近調子よかったのに……げほっ、……内臓全部、痛くてしゃーねぇや……」 ただでさえ右目しか見えておらず、その右目でさえまだ完全に治っていないのに、涙の膜で余計に見えなくなる。一颯の顔がぼやけていく。口元の血に、剣烙の涙が混じる。 「もういいっつってんだろ!!早く、病院に、!!」 「……なあ、剣烙」 「あぁ!?」 涙を拭って見た一颯の顔は、なにもかも覚悟を決めちまったみたいな、でも諦めたわけじゃない、こんな状況なのに希望に満ちた力強い表情をしていた。 「親父と、母ちゃん、組のこと、それから嫁さん、そんで、」 「思穏のこと、よろしくな」 そう言って、あの日剣烙に手を差し伸べてくれた時のような笑顔を見せた一颯は、自分を抱える剣烙の腕から抜け出し、どこに残っていたか分からないほどの力で剣烙の肩を持って起き上がると、今まさに背後から剣烙に振り下ろされるはずだった刃物をその身体で受け止めた。 鮮血が噴きあがる。 刃物が抜かれ、一颯は倒れこんだ。刃物の持ち主は何やら喚いているが、剣烙の耳には何も入ってこなかった。目の前の状況が、上手く呑み込めない。 なに遺言みてえなこと言ってんだ。 ふざけるなよ。 しおんって赤ちゃんの名前か。 女の子なのか。 それも聞いてねえよ。 飯食いながら教えてくれるんじゃなかったのかよ。 なあ。 なあ!!!! 気づけば怒りに身を任せ、刃物を持っていた人物を半殺しにしていた。途中駆けつけた部下が必死になって止めなければ確実に息の根を止めていただろう。取り押さえられる頃には応援が駆けつけ、救急車のサイレンも聞こえ始めた。一先ず現場から立ち去らねばまずいが、剣烙にそんなことを考える余裕はなかった。 「一颯!!!一颯ッ!!!!」 胸元から血を流し目を閉じたままなんの反応も返さない一颯に、必死に呼びかける。 お前はだめだろ、こんなところでくたばっちまうなんて、嫁さんと赤ちゃんが待ってんのに、なんで、なんで俺を庇った、俺なんかナイフで刺されたくらいじゃどうってことねえのに、お前は、ただでさえ身体が、もう、ダメかもしんねえでもどうにかなったかもしんねえのに、自分からダメにしてんじゃねえ、なあおい、たのむ、たのむ、めをあけろ── 涙と血でぐちゃぐちゃになりながら叫び続ける剣烙に、ほんの少し一颯が笑いかけたように見えた。 それからはあれよあれよという間に事が進んでいった。駆けつける救急隊員、遅れて到着した警察、担架で運ばれる一颯に剣烙はただ呼びかけ続けた。救急車に半ば押し入る形で同乗し、ひたすら手を握りながら無事を願った。 病院に到着し、集中治療室の前でただただ待った。オヤジとお袋さん、嫁さんも来て、永遠にも感じられる時間を扉の前で過ごした。 どれぐらい経っただろうか、1秒たりとも気が休まらなかったが数時間は経っているはずだ。集中治療室の電灯が消え、扉が開く。出てきた医者の顔は、帽子とマスクと眼鏡でほとんど見えなかったが、それでも、どうにもできなかったという落胆の表情を感じ取れた。 「残念ながら──」 そのあとの言葉は覚えていない。 さっきまで血に塗れていた身体は綺麗になり、同時に血の気までなくなっていた。その手に触れたときの冷たさは、きっと一生忘れられないだろう。ただただ泣いた。泣いて泣いて、泣き続けた。悲しみと、怒りと、自責の念と、様々な感情に押しつぶされて、そのまま剣烙は気を失った。 ───────────────────────────── 気づけばあの騒動から丸1日経っていた。相手組織は徹底的に弾圧され、もはや物理的に解散させられたと言っていい有様だった。本家の奴らも総動員で後処理に追われていた。 剣烙は閃光弾をまともにくらったせいで危うく両目とも失明するところだった。右目は特に視力が落ち、ものの輪郭がかろうじてわかるレベルとなり、また強い光にも弱くなってしまったため、常にサングラスをかけることとなる。その他身体も一方的に暴行された分、傷になっているところもあったが、まだ安静にしなくてはと止める看護師をよそに、剣烙は葬式の準備を進めるオヤジたちのもとへ向かった。 部屋に入るなり土下座をする。俺のせいで一颯を、大事な倅を死なせてしまった、誤っても誤り切れない、償いきれない、涙ながらにそんなことを叫ぶと、オヤジの動く気配を感じた。 一発殴られるどころかいきなり首を掻っ切られても良いと思っていた剣烙の頭に、ぽん、と優しくオヤジの手が乗った。 「馬鹿言うんじゃねえ。お前さんのせいじゃないさ。」 その許しの言葉に嬉しい気持ちよりも、なぜという疑問の方が勝ってしまった。俺は、俺のせいでアンタの息子は── 言葉を紡ごうとしたところでオヤジが続ける 「アイツの死因は、持病によるガタがきたのと、閃光弾のショックによる発作だ」 そう聞いてずっと下げ続け床に着けていた頭を上げ「……へ?」と思わず声が漏れた。 見上げたオヤジの顔は、泣きそうになりながら頑張って笑顔を作ってるって顔だった。 「これがどういう意味だと思う?……俺はな、剣烙。あいつがお前のせいじゃないって言いたいんだと思うんだ。俺は持病で押っ死んじまっただけだって。……もちろんこれは俺の解釈だ。死人に口なし。あいつがほんとはどう思ってるかなんて誰にもわかりゃしねえ。けどよ、あいつがお前にこれから先、ずーっと自分のせいでって思い悩むような人生を送ってほしいなんて願ってると思うか?……それが答えだと、俺は思う」 そう言い切ると、オヤジは立ち上がり踵を返して部屋から出て行く。涙やら鼻水やら垂れ流しながら、俺はその背中を見つめることしかできなかった。しばらくして、部屋が静寂に満ちた頃、剣烙は静かに泣いた。 ───────────────────────────── 葬儀は慎ましく行われた。あいつはこうなることを全部わかっていたとでも言うように、律義に遺言書まで残していやがった。 葬儀は地味で良い、家族と組の奴らだけで上げてほしい。金はこんだけ嫁さんに、こんだけ親父と母ちゃんに。病気に負けて悔しい。でもここまで頑張れたのは、みんなのおかげだから。ありがとう──。 そんな内容だった。 やっぱりあいつは悟っていたんだろうか、自分の寿命がもう近いことに。あの日、オヤジから昇格と一颯が組を抜ける話の時に聞いたこと。 『一颯は、もうあと少ししか生きられんらしい。……医者が言っていた。持って2週間。早けりゃ……。あいつには、予め医者から寿命を聞いても自分には言わないでほしいって昔から言われてんだ。自分の残り時間なんて知らない方が、最後まで気楽に生きられるってよ。あいつらしい……』 記憶を反芻しながら剣烙は今後のことを考えた。 (いつまでもくよくよしてられねえ。今は暗示かけてでもネガティブは捨てて動かなきゃならねえ時だ。組にとっても、嫁さんにとっても。……特に今嫁さんは心身ともに弱ってる。もう赤ちゃんが生まれるって時にコンディションはきっと最悪だろう。少しでもサポートしてやりてえ。けど、俺にできることなんてあんのか……?) そんなことを考えているときだった。 「兄貴!!!」 勢いよく部下が剣烙のもとへ駆け込んでくる。何事だと聞く前に部下は事態を話し始めた。 「一颯さんの姉御が……!早産だって……!」 ───────────────────────────── 剣烙が心配していたとおり、一颯の嫁さんは尋常でないストレスを抱えていた。愛する夫を失った悲しみ、お腹の子をちゃんと産めるか、育てていけるかという不安、あらゆる負の感情に飲み込まれていた。その結果、予定よりも早く産気づき、病院に運ばれているところだという。 急いで病院へ向かう。受付に飛び込み「なんでもいいから!!付き添わせろ!!」と凄んだところで、顔なじみの看護師(ぽめろんHO3 園原)が現れ、事情を察知し分娩室前まで通してくれた。 分娩までの準備が整うのを祈りながら待つ。すると扉が開き、苦しい表情を浮かべながら運ばれる嫁さんが出てきた。待っていた剣烙に気づくと少しだけ表情が和らぎ、手を挙げたのをすかさず剣烙は握りしめ、分娩室へともに入った。 緊張感の走る中、剣烙はひたすら声をかけ続けた。大丈夫、心配いらない、大声出していいからよ、 (((ここまでです!!!))) (((以下は本当の意味でのメモ。空葵との関係性など))) 空葵(壊胎PC)とは腐れ縁。お互い裏社会に生きる身としては切っても切れない縁である。 背の高さ、面構え、服装、声も女性にしては低めということから、初対面のときは完全に男だと思っていた。 空葵のほうが年上(34歳)で、身長もそんなに変わらず(182cm)、いつなにがあっても冷静沈着なので、会うたびに無性に悔しい思いをしている、が別に空葵の方はなんとも思っていない。 情報の売り買いをしたり、諸々の処理の手助けをしあったり、協力関係としては成り立っている。 剣烙としては常に人情を大切にしているため、なんだかんだ空葵に対しても世間話を振ったりするが、空葵が全く持ってその気がないためいつもスルーされ、それにキレるまでがお約束。 たまに空葵の弟子の日高(かなきみPC1)も一緒に取引の場に来ることもあるが、それなりに仲が良い。勝手に弟分だと思っている。 (((大元の設定↓これの経緯を考えるうちに上の小説もどきが生まれました))) かつて互いを唯一無二と認め合う親友がいた。 その忘れ形見が詩音である。 年々あいつと嫁さんに似てきて苦しくなるときもある。 はじめこそ、すべては罪悪感からくる贖罪のためにしおんを育てていた。 これが自分にできるたった一つの償いであり責任だと。 でも、生まれて間もない赤ん坊のころから、自分の足で歩き始め、俺のことを父と呼び、止まることなく健やかに成長していく姿を見ているうちに、それだけで育てているわけではないと気付いた。 血はつながっていなくても、たとえはじめは罪滅ぼしのつもりだったとしても、まぎれもなくこの子は俺の大切な娘だと。 (((名前の由来))) チバオカケンラク →カランコエ 「あなたを守る」 →ツバキ 「誇り」 千羽丘 思穏(しおん) →紫苑 「あなたを忘れない」「遠くにある人を想う」「追憶」
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