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柄目　恭介 (つかのめ　きょうすけ) 22歳　刑事 俺が覚えているのは濃い血の匂いと油の匂い、そして俺に向かって伸ばされるナイフを持った機械の手。 俺はアンドロイドというやつが大嫌いだ。気持ちが悪い、視界に入れるだけで不愉快だ。 アンドロイドにも意志があるだと？そんなものあってたまるか。 幼い頃は母さんが死んだのはアンドロイドのせいだと信じて疑わなかった。黒田さんに拾われて透也と会って、あの事件のことを少しずつ飲み込むことが出来た。 そして、俺はあのとき何があったのか、何が俺から全てを奪ったのか知りたくなった。 黒田さんにどんなに聞いても答えてくれなかった、どうして答えてくれないのか、もしかして、俺に言えない何かがあるのか…？ だったら、俺がこの手で調べるしかない、黒田さんと同じ刑事になれば何か分かるかもしれない。 はぁ？アンドロイドとペアを組むだと？ ロボット三原則？だからなんだ？ この世に絶対なんて存在しない。 そもそもガラクタが動いて喋っていること自体虫唾が走る。 あいつらはただの鉄クズ、ゴミだ。 ゴミということは犯罪者と同じだ。なぜ犯罪者が我が物顔で世界を闊歩している？ なぜ、取り締まるべき警察組織で鉄クズが導入されている？ 道具ならば道具らしく大人しく使われてくれたら良いんだがな、まぁ、組織のルールだから仕方がない。俺は俺の目的のために我慢してやる。 だが、もしも俺から全てを奪ったのがアンドロイドだった時は覚えてろよ。 俺はお前たちという存在の悉くを許さない。お前たちは生まれるべきではない存在なんだ。 アンドロイド→大嫌い、虫唾が走る、恐怖、アンドロイドなんてものを生み出したやつが憎い、日常で見かけても嫌な顔をするくらいだが犯罪を犯しているアンドロイドなんて目撃したら… 黒田さん→感謝している、自身の刑事としての手本、黒田さんの作ってくれるシチューが好き、なぜ事件のことを教えてくれないのだろう… 残していった人たちへ 俺は本当にたくさんの人に守られてきた。 最初はノアに、そして黒田さんと…透也さん ドロ課に入ってからは井上美咲と叶護に、俺は強くなったつもりだった、でも俺が今ここで戦えているのは、助けてくれたみんなのおかげだった。 力だけあったところで、結局俺はどこまでも未熟で幼くて、それを自覚したとたんに生きているっことが辛くなった。 なぜ俺はこんなに守られているのに、目の前で誰かが傷ついていくのを助けてあげることが出来ないのだろうか。 見かけの力がいくらあったところで何の意味もない。 ノアはきっと俺を助けようとするだろうけどもう守られるだけなのは嫌だ、もしまた目の前でノアが井上美咲が叶護が俺のために傷つくなら、俺は今度こそ…… だから言いたいことを手紙に残す。 ノア、お前には助けられてばかりだったな、アンドロイドとして会った時は変なことばっかり言うし、正直鬱陶しかった。 でもだんだんと会話していくうちにアンドロイドじゃなくてノアとしてお前を見ていくようになっていった。 記憶を取り戻してからのノアはより一層俺を守ってくれてて、ありがたいけど、ずっとずっと苦しかった。お前の優しさがずっとずっと心に残ってて。 お前に会えてよかった、助けてくれてありがとう。 いっぱいケガさせてごめん、痛い思いをたくさんさせてごめん。 これからはどうかノアはノアのために生きてくれ、俺もノアの幸せを願ってる。 VOID終了後 恭介の日記 ○月×日 もともと小食な方だったが、ここ数日まともに食事を食べることが出来なくなってきた。 黒田さんは今日も目が覚めない。 ○月×日 いつものように黒田さんのお見舞いに行くと怪しい奴らが病室を訪ねてきた。 黒田さんの精神をアンドロイドに移すだのなんだの言っていた。そして死にかけた俺を生かすために死にかけたノアの臓器を俺に移植しそして俺は生き永らえたらしい。 正直黒田さんにはすごく会いたい、話がしたい、でもここで黒田さんをアンドロイドにして黒田さんに会っても絶対に胸張って黒田さんに顔向けできない。だからだから……あいつらを追い返した。 EMC…命尽きるその時まであいつらの組織をこの世から消し去りたい、あの技術は不幸な事件を多く生む、しかるべき機関で規制するというより、あの技術は凍結、破棄することが最もいい選択だと思う。そのためにもやらなきゃいけないことが山のようにある。 ○月×日 スパローが犯罪組織だという情報が世間に大きく出回りすぎている、この情報を正しい情報に上書きするためには、真実の情報を少しドラマチックに世間に流すことそれから偽の情報をながしたという証拠を集めること。幸い有馬真司は生きているから奴から引き出せるだけ情報を引き出す。ノアには絶対に任せられない上手くいかないかもしれないが俺がやらなければならない。 黒田さんは今日も目が覚めない ○月×日 ノアが毎日ご飯を作ってくれる…気持ちが嬉しくてきちんと完食した。久しぶりにたくさんの栄養を取ることが出来た。これでまた今日も一日動くことが出来る。 警察署に着くと吐き気が込み上げてきた。そして全て戻してしまった、言いようのない気持ち悪さと、罪悪感に胸が押しつぶされる。 黒田さんは今日も目が覚めない ○月×日 井上美咲と叶護が何度か俺を訪ねてきた。黒田さんの家にいたとき少しだけ二階から二人のことを久しぶりに見た。 色々抱える思いはあったろうにお互いきちんと向き合って生きている。それに比べて、今の俺の現状はどうなんだ？ 俺の存在はノアにとって枷にしかなっていない。 今日医者から黒田さんの延命措置をこのまま続けるかを聞かれた。 4年後○月×日 最近刀を振るうことが出来なくなってきた、透也さんもいない今この刀を振るうことのできる後継を育てないといけない。 俺にはもう戦う力も、生きる時間も、多く残されていないことはなんとなく理解している。 黒田さんのことや、今後のことはノアに任せたい。あいつになら安心して後を任せられる。井上美咲や叶護のことも出来ることなら気にかけてやってほしい。 でもノアが嫌だというならそれも受け入れるつもりだノアの好きにしていい。ノアのこれからは長いから楽しいこと生きがいを見つけてくれたらいい。俺が死んだら俺から解放してやれる。 HO3：井上 美咲 (いのうえ みさき) https://iachara.com/char/view/4214478 HO2：咲守 希蒼 (さきもり のあ) https://iachara.com/char/view/3701734 HO4：井上 叶護 (いのうえ きょうご) https://iachara.com/char/view/4183011

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