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私はおかまである。 昔はおかまではなかったのだ。それは私が高校生の時、とある女の子にあこがれていた。 その女の子は周りから浮いていた。 正直わたしは、怖いと思うと同時にかっこいいと思ったのだ。目立った見た目なのでヤンキーに見えて仕方ない。バサバサのまつげに金色の髪、黒く焼いた肌。 かっこいいと思う気持ちが憧れに変わったのは、文化祭の時である。私は彼女に恋をしていたのかもしれない。ただいつもよりかわいい。輝いていた。 彼女がするメイクやヘアケアスキンケアなどすべての努力の結晶を見た気分である。 あの子のようにかわいくなりたい。かっこいいではない。努力の中身を知りたい一心でドラックストアに向かった。 そうしていろんな美容について勉強していくうちに私はメイクアップアーティストを目指そうと専門学校に入学した。 だが世の中は私のセンスに見向きもせず大人になっていく自分に焦りを感じていた。 結果的に夢はあきらめたわけではないがずっと学生はやってられないので昼はアーティスト活動、夜はbarで働いている。 酒は好きだ。酔っている間はすべてが楽しく感じる。未来の不安や、うまくいかない人生を忘れることができる。 そうして働くこの環境も私と同士だったり気の合う仲なのでこの日々がずっと続いてほしいとも思う。

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