タグ： 羊KPC 純愛、殉愛、巡あい

元小児カウンセラー。子供好きでお世話好きのふわふわとした女性。 難病指定の子供をはじめとする小児科病棟の子供たちの遊び相手であり(保育士資格持ち)、専門のカウンセラー。その一環でアニマルセラピーも行っており、個人で犬を飼っていた。 前述の通り、とある大病院に勤めていた小児カウンセラー。穏やかで子供の世話をするのが好きな性格から、子供は勿論アニマルセラピー用の動物全般や、同僚たちにも好かれている。全員に好かれる人間など居ないものだが、少なくとも彼女の周囲の人間で彼女を悪く言ったり思ったりする人間はほぼ皆無。合わない人間は確かに居たが、そういう人たちとは互いに上手に距離を取って、けれど穏やかに接するため、全方位に好感を抱かれていた。 動物に好かれるたちであり、全方位から好かれるその様子から、もしかするとディズ○ープリンセスなのでは？ と同僚からかわれることもあった。実際コミュ力に長けており、世話好きの性格が長じて特に年下から強い支持率を得ている。子供たちの初恋のお姉さんの座を3年連続でキープしていたりする。 穏やかで嫋やかな口調や立ち振る舞いだが、世話好きな面からか年下に対してお姉さん風を吹かせたがる一面がある。実際、近所の年下の幼馴染にはお姉さんぶっているのだとか。 見てくれも良いため、振る舞いと相まって「理想的な近所のお姉さん」という説明が一番しっくりくる感じになっている。しかしお姉さんぶっているものの、態度の端々に少々子供っぽいともいえる愛らしさを覗かせるため、そのギャップが秘かに人気。甘えたくなったり甘やかしたくなったりと、一種の魔性性があるのかもしれない。 努力家の部分があり、最初は子供たちが喜ぶかもしれないとピアノを習い始めたのだが、当初は音感から少し狂っていて、ハッキリ言って下手だった。しかし幼馴染に教わりながら着実に練習を重ねて少しずつ上手くなっていき、最後には保育士資格を取れるまでに至った(ピアノの習得が必須)。料理も最初は火加減が苦手でよく焦がしたりもしていたが、今ではバッチリ。食べさせたい人が居るからと頑張ったそうな。 生まれつき身体があまり強くなく、ペットを飼っていたのも家族の意向で介助の意味合いが少々強かった。大型の愛犬は飼い主である彼女の意向を汲んで激しい運動を要求したりせず、ゆったりと健康を維持する程度の散歩に付き合ってくれていた(家族や幼馴染がある程度発散させてはくれていた)。 小児カウンセラー(アニマルセラピスト)になったのは、自身の身体の弱さがきっかけ。自分よりも幼い子供たちが病気やケガで暗い気持ちで日々を過ごすことが残念に思えて、せめて彼らの入院生活が明るいものになればという気持ちで志した。実際のところ天職だったようで、毎日充実した生活を送っていた。 特徴表 48【動物に好かれる】 独特の佇まいのおかげか、たいていの動物がなついてくる。 ↓ 人にも動物にも好かれる。そのため職場では大人気だった。 55【おおらか】 嫌なことをすぐに忘れられる。 精神科クリニックや療養所などで正気度ポイントの回復が+1増加する。 ↓ 大抵のことには動じない上に、嫌なことはすぐ忘れるタイプ。ただし、悲しいことは胸の奥に降り積もっていく。 職業ベース：アニマルセラピスト(クトゥルフ2015) 職業ポイント算出方法：EDU×10+POW×10 特記事項：動物に好かれやすい 選択技能 【芸術(楽器演奏)】 子供たちの相手をするのに、楽器の演奏も多少出来るように学んだ。強いて言うならピアノが得意。 技能入れ替え 【跳躍】↔【目星】 身体が強くなく、飛び跳ねたりするような運動は苦手。動物たちの遊びに全力で付き合うことは出来なかったが、その代わり彼らの体調不良等をいち早く見抜けるような観察眼が養われた。 通過シナリオ ・純愛、殉愛、巡あい(KPC) 以下シナリオのネタバレ 優しい両親、素敵な職場、可愛い子供たち、癒してくれるペット。そして、大好きな年下の幼馴染。たくさんの幸せに囲まれて幸せに育った彼女の世界は、ある日難病に侵されて倒れたことで崩壊した。 まるで今までの幸せの代償だとでも言うように、彼女の身体はあっという間に病魔に侵し尽くされ、たちまちベッドの住人になってしまった。もう大好きな人たちのために料理をすることも難しいし、一緒に季節を感じながら散歩も出来ないし、ピアノを弾くことだって出来なくなった。 周囲の人たちは皆悲しんだ。その中でも一等悲しんでいたのは、恋人でもあった幼馴染だった。 彼とは、それこそ物心ついた頃から一緒だった。近所の夫婦が「蛍っていうのよ」と言ってまだおくるみに包まれた赤ちゃんを見せてくれて、その子が笑って指を掴んだ時から、彼女はその子のことが大好きだった。守るべき大切な命で、笑って欲しい大切な幼馴染で……いつしか、大好きな男の子になって。彼が頬を染めて好きだと言ってくれた日のことは、生涯忘れられない日になった。 奇しくも病気が発覚したのは、幼馴染が告白してくれて、付き合い始めた記念の日だった。一緒に美味しいものを食べて、色々なお店を見たりしながら楽しく話をして。そしてプロポーズをされて、嬉しくて嬉しくてすぐさま受けようとしたその瞬間、彼女は倒れた。倒れる間際に見た恋人の悲しい顔は、生涯もう見たくないなと思うものだった。 発覚した病は難病で、不治の病と呼ばれるような類のものだった。それを聞いた時の絶望は筆舌に尽くし難い。寿命を宣告され、夢見た全てが立ち消えになって、涙が次から次へと溢れ出た。 もっと色々な場所に行きたかった。もっとたくさん美味しいものも食べたかった。もっと仕事を続けたかった。もっと一緒に過ごしたかった。大好きな人たちと。大好きな恋人と。 お嫁さんにだって、なりたかった。かわいい幼馴染と特別な衣装を着て、かっこいい花婿さんと綺麗な花嫁になって、その隣でずっと幸せに笑いたかった。旦那さんのことを「あなた」と呼んで、指を絡めたかった。いつか子供だって欲しかった。 けれど、それは叶わないのだと知った。絶対に治るからと彼は言ってくれるけど、それが難しいのは誰よりもよく分かっていた。努力ではどうにもならない、せいぜいが時間を僅かに引き延ばすだけのことで、思い描いていた幸せの半分にも満たないところまでしか行くことが出来ないのだと。 君を置いていくことになってしまうけど、それでも一緒に居て欲しいと。そうお願いする彼女の手を握って、彼はずっと一緒に居るんだと言ってくれた。彼は様々な……それこそオカルトと言われるようなものに手を出してでも、恋人を助けようと必死になってくれる。嬉しかったけれど申し訳なくて、いいんだよと何度も言ったけど、ついぞ彼は彼女を諦めることはしてくれなかった。 ──そしてついに、運命は二人を呪ったのだ。 彼の居なくなった世界で、呪いを解く方法を探して長い旅をした。いつか生まれ来る彼に会いたいと、呪いを解くまで彼を守りたいと思いながら、ずっと、永遠にも似た時間を。 寂しい旅だった。いつも隣に居た大好きな人のいない時間は、とても虚しくて寂しかった。けれど彼はそんな彼女の元に、何度でも会いに来てくれた。彼女も探していたけれど、いつも必ず、彼は見つけてくれる。それを知ってから、旅は寂しいものではなくなった。 途中、行く当てのない人の面倒を見たりして、そうした人々に助けられたり支えられたりもしてきた。そうした人たちの存在と、生まれ変わっては必ず会いに来てくれる彼の存在が、長い旅路に耐えさせてくれた。ずっとずっと頑張り続けることが出来た。 結局、呪いを穏便に説く方法はついぞ見つかることは無かったが──その愛は、確かに報われるのである。

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