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ことわり　まなぶ 　科学に全てを捧げてきた男。 　幼少期は病弱でベッドの上で過ごしてきたが、テレビで見た科学者に心を奪われる。 　ベッドの上の世界で画面の向こうの景色はあまりにも輝いて見えた。自分は知らないことがたくさんあって、知識はいずれ人を幸せにできると言うことをこの目に焼き付けた。 　───自分もあの人のようになれるだろうか？ 　成長するにつれて多少身体も丈夫になり、学校にも行けるようになった。「あの人」のようになりたい一心で勉強を沢山した。知識は良い。身体が弱くて馬鹿にしてきた奴等も簡単に見返せる。大人たちも神童だと褒めてくれる。 　何より、テレビで見た「あの人」に近づけるのだ。 　そうして勉強漬けで色んな知識を詰め込んできた学生時代。 　無事理系のその道の大学へ進学した。その学校は自身が憧れた「あの人」が講師として訪れることがある大学だった。それからは自身が手につけたかった科学、化学にのめりこむ。 　20代の頃、大学院で新たな細胞を見つける。その細胞を詳しく研究し論文を出したことで「若き天才科学者」として一躍時の人となる。 　そのことを「あの人」は自分のことのように喜んでくれた。 　だが、ある時、その研究資料を何者かに盗まれる。しばらくしてテレビで自身が見つけたはずの研究結果が放映された。 　それを発表したのは幼い頃からずっと尊敬していた、自身の恩師である「あの人」だった。 　一体どう言うことか、と後に問いただしたところ自身が手に入れた冨や名声を我が物にしたかった、気の迷いだった。と謝られた。 　そんなことはどうでも良い。富も名声も自分には必要ない。信じたと思っていた人物に裏切られた。その事実が許せない。 　気づいたら行動していた。 　30の時、自身と恩師である「あの人」のことを 　後に部下を通して嘗ての親友を消すように仕向けた。 　今でも度々テレビに呼ばれたり研究をしたりとあの時テレビで見た憧れの人のようになれはした。しかし、あの頃の純粋な気持ちはもう無くなってしまった。 　今は誰がいつ自分の研究を盗まれるかわからない。毎日が気が気ではない。一人で研究を続けるには限界があるため部下(助手)をつけているが、正直誰も自分に干渉して欲しくはない。 　そんなある日、自宅兼研究所に押しかけてきたのは「正体不明の宗教団体」だった。彼等は自身にとって大切なものである「大学院時代の写真が入った写真立て」だった。 親友に裏切られてからそんなものどうでもいいと思っていた。なんならあの日以降写真を伏せていたのだ。 　何故今更そんなものに心を奪われるのか？ 　何故今更そんなものに手を伸ばしてしまうのか。 　…嗚呼、そうか。今更気づいた。 　俺は、アイツのことが大好きだったのだ。 一人称/俺、私(テレビとか人前) 二人称/君、あなた(テレビとか人前) 技能説明 【回避】【キック】【マーシャルアーツ】 →幼少期、学校へ通えるほどある程度丈夫になった学に対して空手をやるよう両親から勧められたため。 表向き→世界をよりよくするべく研究をつづける若き天才科学者。バラエティやワイドショーで活躍している。世間的には明るい好青年のように扱われている。 裏側　→一度裏切られたことにより人間不信。できることなら誰とも関わりたくない。今は研究結果が盗まれないよう、遅延性の毒薬を作って投薬し相手を消したりしている。 212億の資産持ち 宗教団体に握られている大事なもの 「大学院時代の写真が入った写真立て」 初めて論文を出し、讃えられた時のもの。嘗て憧れだった人物と一緒に賞状を持って笑顔で写っているもの。

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