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1セッション目 お師匠さまへ 　コハルです。記録役として、今回の冒険の思い出をお伝えします。今回はリーダーのトウカちゃん、私、新人のトイナルくんも一緒の冒険でした。彼は訓練でもよく一緒してたので、実はけっこう頼もしかったです。 　これまで大きな地震がまったく無かったアオギリ峡谷で起きた大地震。その原因を調査してほしい。これが今回の依頼の内容でした。昼には起こるけど、不自然なほど起きない地震……。 　私たちは調査のため、依頼をしてきたコビット族の村へと向かいました。初めて使う「気球」に乗って。 　道中は順調でした。トイナルくんの操縦で気球は順調に飛び、無事に着陸しました。途中のトラブルにも私が何とか対処できました。トイナルくんの知識と技術はやっぱり頼りになるなぁって思いました。 　コビット族のユウナの村はどんよりと曇っていて、それと同じようにみんなの表情も沈んでいました。着いてすぐ、依頼にもあった地震に遭いました。地震の後に地面から出てきたのは大きなモグラ族の姿をした悪意の精霊で、やっぱり虚無の仕業なんだと思いました。一度戦う羽目になりましたが、掛け値なしの強敵でした。 　戦闘を終えた私たちは村の人たちに迎えてもらい、夜には酒場にお話を聞きに行ったりしました。歌を披露したお礼に、色々教えてもらえてたんです。話によれば、昔はモグラ族の村があったけど、地震でその村が無くなってしまったとのことでした。今回のこともそれが動機ではないかとのことでした。また、お出迎えの宴会で私とトイナル君はだいぶ酔ってしまって。お酒は飲みすぎるとまずいなと思いました。 　翌日、村の人たちの期待のまなざしに見送られて村を出ました。途中で土砂崩れに遭ったり、亀裂を飛び越えたりしましたが、何とかモグラ族の痕跡を追って目的のアオギリ峡谷にたどり着きました。 　 　着いた途端に周りの地面が陥没して、私たちは穴の中へと落ちることになってしまいました(何とかみんな無事でした)。その穴が太陽の光は届かず、誰かが堀った穴のようにも見えました。そう思っていると突然地響きが私たちを襲います。落ちた穴は、件の元モグラ族・悪意の精霊が堀ったものだったのです。その精霊は大きな雄たけびを上げて、私たちに襲ってきました。 　 　本当に困難な戦いでした。精霊の起こす地震が手ごわく、私とトイナル君は何度地面に伏したか分かりません。しかし、何とか戦いに勝利し、悪しき精霊を倒すことが出来ました。 　地上に戻ると雲は晴れ、太陽が私たちを照らしてくれていました。私たちは戻って来たウサギに乗って、帰途につきました。後はお師匠様も知っての通りです。 　以上を持って報告とさせてもらいます。 　コハル

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