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芋虫。NPC 「おはよう。運転手さん。」 一人称；僕か私 雇われの探偵。天涯孤独。両親は気づいたらいなかった。 東京である程度の規模のある探偵事務所に勤めている31歳。 元々先代社長に拾われて、現在の事務所に入ることになったが、 突然隠居すると宣言し、代替わりした。 その後、あらたにやってきた上司との折り合いが悪く仕事がストレスになり始める。 さらにややこしい案件が絡み、家に帰れない日々が続き、ようやく終電も終わった頃に帰宅できるようになった。 その時に出会ったのが、タクシー運転手、芋虫。探索者だった。 やけくそになっていた瑞美は、無関係な彼に愚痴のようなものを投げつけた。 その時、彼が返した言葉は何気ない言葉だっただろう。単なる客との会話としての言葉に過ぎなかったに違いない。 けれど、仕事以外で人と話すことをすっかり忘れていた瑞美にとっては、今まで感じたことのない感情を覚えたのだ。 きっと、彼はその時の瑞美のことを覚えていない。 いや、覚えていても同一人物とは思わないだろう。 髪もぼさぼさでメイクもほぼしていない、引っ掴んだ事務所の男物のオーバーサイズの服にかすかに匂うのは風呂に入れなかった者の異臭。 その後、瑞美はきちんと身なりを整えて、昼間であろうとタクシーを呼ぶようになった。 他に給料をつかう相手も居ないのだから。 けれど、彼にとって自分は客でしかない。 それが耐えられなかった。

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