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Abigail Emma Dougal. 職業ベース：ガスライト教授/学者 個人的な専門として最大6つの思考系技能： 　　　　　　→《医学》、《経理》、《人類学》、《法律》、《歴史》 社会階級：　中流 　　　　　　→収入：(1D3+2)×100=(3+2)×100=500 　　　　　　→《信用》基本成功率：25% 特徴表(ガスライト) 4-19：特徴はないが、任意の技能に3D20ポイントを加える。 　　　→3D20=22→《オカルト》 5-14《科学的精神》：《アイデア》に+5%。さらに1つの思考系技能へ+30%、他2つの思考系技能へ+20%、および他の思考系技能へ+10%を加えてよい。 　　　→《経理》+30%、《心理学》《人類学》+20%、《医学》+10% 臆病な変人。引きこもりがちで対人が苦手。そんな変わり者の女性。 ベーカー街221Bにて諮問探偵をしており、持ち込まれる事件を解決する手腕は人並み外れている。……ものの、接客などはすべて助手に任せている。 外を歩いてもネズミが飛び出しただけで尻もちをつくし、人に話しかけられただけで飛び上がって助手の影に隠れるなど、ダメな大人。 また、褒められるなどされた時はちょろく、すぐに調子に乗る。 ただし探偵として謎を解いている時は、人が変わったように堂々と、華麗に解決してみせる。 「ええ、私が探偵の『シャーロック・ホームズ』です。……、…………。対人こわい。フィンリーちゃん、パス……；；」 「(こそこそ)」「(こそこそ)」「……え、自分の口で？ な、なんでそんなこと言うのぉ……」 「え、えへへ。えへへへへへ。そう私ってば天才だからこれくらいなんてことないし三分で解決してみせるからしっかり見ててね！」(※褒められた時) 「――さあ、謎を解こうかワトソン君。なに、初歩的なことさ」 通過シナリオ ・ ■HO1 Holmes あなたの探偵としての名義は「シャーロック・ホームズ」だ。 伝説的な探偵であるあなたの名前を知らないロンドン市民は存在しないだろう。 ベーカー街221Bに構えた探偵事務所で、あなたは今日も相棒のワトソンと共に事件を解決する。 ※以下、シャーロック・ホームズ症候群　HO1秘匿情報 ■秘匿内容 あなたの本当の名前は「ジェームズ・モリアーティー」だ。 あなたは7年前、学校、あるいは職場でとある呪いを見つけた。 「全知の呪文」と書かれたそれを読み、好奇心か研究心か、それを実践したあなたは、「モリアーティー教授」に関する全てを知った。 名探偵シャーロック・ホームズのライバル、犯罪界のナポレオン、そして自分が、悪役としてホームズに殺される役割でしかないという事を。 自分が『シャーロック・ホームズ』という物語の脇役でしかない事に対する嫉妬か、はたまた純粋に自分を殺しかねない人物が近くにいるという恐怖からか。 どのような理由であれ、あなたはそれを知った後、すぐにホームズ一家を惨殺し、家ごと炎上させた。 そうして平穏に、あるいは犯罪者として過ごし始めようとした矢先のことだった。 あなたは5年前確かに殺したはずの、最も幼かった子供が確かに生きている事に気付いた。 孤児院にいた彼（彼女）は、間違いなくホームズその人だ。 シャーロック・ホームズは運命に守られているのか、あなたがその後何度か殺害計画を立てる事があっても、彼自身が死ぬことはなかった。 あなたは方針を転換し”シャーロック・ホームズを殺せないのならば、その役割を奪ってしまえばいい”と考え、実行した。本物のホームズを孤児院から拾い、”ジョン・ワトソン”という役割を与え、そしてあなたは今、シャーロック・ホームズとしてここにいる。 ■《探索者作成にあたって》 ・あなたの本名は「ジェームズ・モリアーティー」である。（女性の場合も何らかの理由づけをし、ジェームズが名である事を推奨したいが、違和感が出た場合「ジャクリーン・モリアーティー」を本名とする事） あなたはこの他に偽名（PC名）、探偵としての名前（シャーロック・ホームズ）を持ち、この3つを使い分けている。 HO2とはホームズ、普段遣いの偽名どちらでやり取りをしても良い。 ・ホームズとしての活動は2年前から。ホームズ家への放火は7年前。7年前に殺人と放火を行う事ができるような性格であれば、年齢や性格は任意とする。ただし幼すぎたり老いすぎている場合、NGが出る場合がある。 ・ベース職業自由。あなたは任意の知識技能1つに+60できる。またクトゥルフ神話技能を+5初期の時点で有している。 　→《物理学》 ・あなたは以下の行動の理由について任意で理由づけをして良いが、例をいくつか提示しておく。 これに関してはKPに事前に報告する事。 ①全知の呪文を使用した理由 ・好奇心故に ・オカルトに対する興味、あるいは科学傾倒の節があったためその否定のために ・軽い話のネタに ②ホームズ一家を殺害し、放火を行った理由 ・ホームズという”物語の主人公”である存在に対する嫉妬 ・純粋な死への恐怖 ・発狂によるもの ③HO2にジョン・ワトソンという役割を与えた理由 ・”ワトソン博士”というしっかりとした役割を本物に植え付けることで、自分がホームズだという確固たる土壌を作るため ・ホームズに自分の存在を誇示したい ・孤児院よりは楽な暮らしがさせられるため、せめてもの罪滅ぼしとして ■《その他》 ・今までのその他の犯罪歴は任意。ただし、ホームズになってからは正体を隠すため極力犯罪を控えている。 ・HO2に孤児院にいるより前の記憶を聞いた事があるかもしれない。HO2は「記憶喪失だ」と答えている。 ・「全知の呪文」で見た詳しい内容 あなたは朧げにしか呪文を唱えた時のことを覚えていない。 虹色に瞬く視界。モリアーティーという存在が脳内に刻み込まれる感覚。そして“ホームズを殺さなければ”という強迫観念にも似た思い。 あれが自分の意志だったのかも、今となっては分からない。 ・「全知の呪文」が書かれた書物 思いだせない。長いタイトルの書物だった気がする。 本は現在所持していない。ホームズ家と一緒に焼却処分した筈だ。 ・本物のシャーロック・ホームズについてどれくらい知っているのか “モリアーティー教授”を倒す探偵。名探偵だという事、ロンドンのベーカー街でワトソンという助手と共に行動している事……程度だろう。 逆に、モリアーティー教授が行ってきた犯罪等については非常に詳しいかもしれない。 ▽本名 James Moriarty　ジェームズ・モリアーティ モリアーティ家に男性として育てられた。 彼女には兄が居た、が、体が弱く早々に亡くなってしまった。 そのため後継ぎにできる男性が居らず、結果として『ジェームズ』の名を与えられたのだ。 『アビゲイル』は『ジェームズ』を与えられる前の名前に過ぎない。 「数字は裏切らない。人はこんなにも乱れていて醜いものだというのに、人類が生み出した神の如き奇跡とは、いやはや。存在するものだね」 「もし君が『アビゲイル』を本当の私だと認識しているならば、嗚呼そうだね、何とも滑稽だろう。もはや『アビゲイル』はあの日に死んだというのに。居ないはずの人間をまるで亡霊のように存在させるとしたら、それは取り憑かれた狂信者の妄言にほかならない」 「さて、君は信じるかな。『アビゲイル』は今も、存在するのだ、と」 「――私の答えはもちろんノーだ。だって、私が彼女を殺したのだから」 ▽introduction　――或いは独白。 産まれた直後、父は赤ん坊を見て「なんだ、女か」と言ったらしい。 そして『アビゲイル(父は喜ぶ)』なんて付けたらしい。 このときの『父』は『主/神』ではなく、紛れもなく『彼』であったと。そして母は産まれたばかりの娘の運命を嘆き、『エマ(万物、博識)』の名を与えた。 まもなく、兄が亡くなる。 その後、幼いながらも数字で遊ぶような並外れた知能を持つ女児に、父は目を付けた。 「おまえは今日から『ジェームズ』と名乗りなさい。男らしく振る舞いなさい。あの“出来損ない”のようにはならず、嫡男として相応しい振る舞いをしなさい」 そう、アビゲイル・E・モリアーティはこの時亡くなった。 兄の代わりに、兄の名と居場所を奪って。 それがトドメになったのか、母はどんどん衰弱しその年の冬には息を引き取った。 ――さて、私は何を考えただろう。 はじめから、或いは名を与えられた時から人間らしい感情は失っていたのだ、と思う。 兄が死んだ時、まあそうだろうな、と思った。 母が死んだ時、なんて弱い人なんだ、と思った。 父が死んだ時は少し違う。 思えばあれが初めての“殺人”で、馬車の車輪に細工を施しただけだったのに。崖から転落し帰らぬ人となった時は、微かな爽快感と快楽を覚えた。 17歳。 形ばかりの学業、もとい必要な単位は既に取り終え、研究に専念する日々を送っていた。 あらゆる数学の論文を読み耽り、食事よりも研究第一だった日々。 そんな最中に『全知の呪文』という本を見つけた。 呪文に関して半信半疑だったが、もしこの世の理解できぬものを理解できるとしたら。 そんな期待を込めて呪文を唱え、そして“知った”。 私の人生が作られたものだとしたら。 私のこの先の未来がただの脇役として暗闇の最中に落ちるものだとしたら。 私のすべてが、『父(神)』のためのものだとしたら。 ――そんな運命を、赦してはならない、と。 火を放ったのは半ば衝動的なものだったかもしれない。 しかしその一方で、誰にもバレることのないよう、入念な準備もした。 だが彼女は生きていた。 何度殺そうとも『役割』に守られる。 ……ならばその『役割』を奪ってしまえばいい、そう思いつくまでにさほど時間は掛からなかった。 ちょうど、私が兄のすべてを奪ったように。 彼女の本来の『役割』を奪い、別の『役割』を与えれば。 君は私の運命に、手出しできなくなるだろう？ ▽由来 Abigail：「父は喜んでいる」を意味する。また、英語の普通名詞として、abigailは「侍女」「腰元」を意味する。 Emma：ゲルマン語で「宇宙」。長じて「多才」「博識」などの意味も含む。 Dougal：ドイル(Doyle)の変形元。ゲール語の姓。ゲール語で「暗黒の（邪悪な）異邦人」の意味。 アーサー・コナン・ドイルとイニシャルが同じになるように組んでいる。 しかしEmmaのみ独立しており、もしかすると本来の名前は母が残した愛なのかもしれない。 十分に愛情を得られず育った彼女は、そんなことは露ほども知らないが。

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