タグ： まぐだら

アルカナの組織運営に関わっている上層部の魔術師兼技術者たちの一人。アルカナが秘匿している知識をいくらか知っているようだが……。 といっても隊長業とちゃんと兼業すると流石に仕事が多すぎてやってられないのでアルカナ隊員になってからはそっちがメインではある。 人類愛に溢れた正義感の強い男。人類の幸福と存続のためには自分自身も含めたどんな犠牲も惜しまない。 悪魔の先々代アルカナ隊員である妻と互いに20代前半の頃に結婚。その後一人娘も産まれ、家族3人仲良く過ごしていた。 自身にも妻と同様のアルカナ適性があることはかなり幼い頃に分かっていたが、二人の子供だからなのか娘にも悪魔のアルカナ適性があった。(ただし、娘に適性があるとわかったのは娘が１５になったころであり、かつこの3人以外の悪魔のアルカナ適性を持った人間は当時見つからなかった。) 娘が16になったころ、大規模遠征により妻が戦死。妻を失った悲しみと、大規模遠征の事後処理のための大量の事務仕事による疲弊により心身の困憊を感じた彼は、その後半年ほどの休暇を申し出た。 休暇を取った彼は同僚たちに娘を預け｢悪魔のアルカナ隊員をどうするかはそっちが勝手に決めて構わない。勝手に私にしていい｣と言い残し、まあ娘は16とはいえろくに訓練も詰んでいないのだし、アルカナが発現したとしても娘が実戦に出れるレベルになるまで悪魔隊は欠番になるのだろう、俺が選ばれたら喜んで隊員になろうと思いながら回復の為に魔術による長期間の眠りについた。 その後、娘にアルカナが発現。人類の為に奔走する両親の姿を良く見ていた娘は自分が頑張る番だと気負い、もう少し準備をしてから…と言う上層部を跳ね返す勢いで隊長業に打ち込んだ。 人類のために頑張っていた両親のように、自分ももっと頑張らないと。 しかし、彼女が隊員になったすぐ後に神話生物の市街侵入による大規模戦闘が発生。 状況に焦った彼女は他隊員の後方で待機したほうがいいという忠告を無視し、前線に進軍した。 大規模戦闘の発生により急遽叩き起こされた彼が一番最初に聞いた報告は、知らない間に隊長として散っていった愛娘の訃報であった。 絶望と憂愁から未だに抜け出せずにいる。何かを憎みたくて仕方がないが、状況と神話生物しか憎めない。裏方の仕事からかつての妻と同じ前線に立つ仕事に移ったのは報いであり償いであり、もっというなら妻と娘と同じように戦場で死ぬのがお似合いだと思っている。

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