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クトゥルフ PC作成ツール
矢車 草助(やぐるま・そうすけ)
ID:5342869
MD:a70fa8f01419c14225401dd761fa1959
矢車 草助(やぐるま・そうすけ)
タグ:
蒼と書いてそうと読む
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生まれ・能力値
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20
21
その他増加分
一時的増減
現在値
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CON
POW
DEX
APP
SIZ
INT
EDU
HP
MP
初期
SAN
アイ
デア
幸運
知識
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SAN
現在SAN値
/
(不定領域:
)
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技能
職業P
/
(うち追加分:
)
興味P
/
(うち追加分:
)
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初期値の技能を隠す
複数回成長モード
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<戦闘技能>
成長
戦闘技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
回避
キック
組み付き
こぶし(パンチ)
頭突き
投擲
マーシャルアーツ
拳銃
サブマシンガン
ショットガン
マシンガン
ライフル
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<探索技能>
成長
探索技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
応急手当
鍵開け
隠す
隠れる
聞き耳
忍び歩き
写真術
精神分析
追跡
登攀
図書館
目星
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<行動技能>
成長
行動技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
運転(
)
機械修理
重機械操作
乗馬
水泳
製作(
)
操縦(
)
跳躍
電気修理
ナビゲート
変装
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<交渉技能>
成長
交渉技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
言いくるめ
信用
説得
値切り
母国語(
)
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<知識技能>
成長
知識技能
初期値
職業P
興味P
成長分
その他
合計
医学
オカルト
化学
クトゥルフ神話
芸術(
)
経理
考古学
コンピューター
心理学
人類学
生物学
地質学
電子工学
天文学
博物学
物理学
法律
薬学
歴史
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戦闘・武器・防具
ダメージボーナス:
名前
成功率
ダメージ
射程
攻撃回数
装弾数
耐久力
その他
%
%
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所持品・所持金
名称
単価
個
価格
効果・備考など
価格総計
現在の所持金:
、 預金・借金:
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パーソナルデータ
キャラクター名
タグ
職業
年齢
性別
身長
体重
出身
髪の色
瞳の色
肌の色
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その他メモ
※職業技能は【クトゥルフ2015≪警察・刑事≫】で取得。 ※特記:制服を着ているか、警察手帳を提示すれば〈信用〉と〈説得〉に+20%のボーナス。 ただし、何らかの理由で警察に敵意を抱いている者に対してはその限りではない。 ※発狂済み ーーーーーーーーーーーーーーーー 【一人称】:俺 【二人称】:お前、君(シナリオ通過後に追加) 【HO1】:紫館(シナリオ通過後は丁葵) 【その他】:大蔵さん、七河、四島、九坂、水野、伍灯くん 【基本口調】:若干の不機嫌さを感じる男性的な口調。声は低め(現在は明るさと爽やかを感じる男性らしい口調)。 【カラーコード】:ボトルグリーン( #034415 ) ーーーーーーーーーーーーーーーー 【誕生日】:1996/5/23(ふたご座) 【イメージソング / BLESSED通過前】:白昼夢(feat.あらき) 不眠症 / カーテン(カンザキイオリ) 【 〃 / BLESSED通過後】:セブンティーン(YOASOBI) ※矢車草=イエローサルタンを指している。イエローサルタンの花言葉は強い意志、幸福。 名前に『助』を入れたのは、一文字を足す事でイエローサルタンの《強い意志や幸福の一助となりますように》という願いを込めた。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 【 不定 】:奇妙な性的嗜好(後遺症) 【 症状 】:異性の誘惑に近い行動を起こされた時、【POW*5】に失敗すると集中できなくなる。次の技能に-20%。 【 期間 】:6/21付 3か月or 3卓 ーーーーーーーーーーーーーーーー 【特徴表≪鋭い洞察力≫】:優れた感覚の持ち主であるため、〈目星〉に+30%。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 経歴 】 ❖2025.02.28 / 探索者デビュー(29歳) ❖2025.03.02 / 酔いの回った丁葵が「草助に対して特別な感情(性愛を含む恋愛感情)を持っている事を吐露。 彼の告白を受けて、丁葵が相手ならば(恋愛や性愛を含めた)特別な感情を抱いてもいいと判断。 草助は「可能ならば丁葵の望む関係を自分も望みたい。ひいては彼の気持ちを知り、同じ立場になりたい」と考えた。 (尚、この時点の草助には恋愛と性愛に関する経験と知識は皆無。あくまで理想の話をしている) 草助の幸せを望む丁葵は様々な観点から身を引こうとするが、草助は諦める気がなかった。 いくら考えても、丁葵以外の人物と丁葵以上の特別な関係になる想像ができなかったからである。 丁葵と同じ気持ちに、同じ立場になる保証はない。それでも可能性があるなら求めたい。 だから経験者である「丁葵から(性愛を含む)恋愛感情を教えてほしい」と伝えた。 丁葵が申し出を受けてくれた事により、草助はこの日から恋愛を学ぶようになる。 この日は帰りが遅くなってしまったため、庁舎から近い草助の部屋へと丁葵を呼んだ。 BARでの一幕と帰宅後を含めた時間の中。草助は丁葵から頬にキスを二回、ハグを数回ほど経験する。 また恋愛については嫉妬や独占、衝動が発生する可能性があり、楽しいばかりではない事を教えられた。 この時点では、性愛を含む恋愛感情にはピンとこない様子である。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖2025.03.04 / 昨晩は急遽丁葵を家に泊めた。そのため草助は、丁葵に自分のスーツを一式貸して共に出勤。 勤務終了後は「衣服の回収したい」という丁葵と再合流する約束をする。 一度帰宅して着替えを済ませた丁葵と合流後は、共に食事をするなどして時間を過ごした。 そうして時刻が深夜に近づいてくると、昨夜と似たような理由で草助が自宅に泊まる事を勧める。 この日もまた、丁葵から抱擁を受ける。幼少期に母親とハグをした時の記憶が過って心地良さを覚えた。 それに伴い、今夜は唇を触れさせる程度のキスも経験した。驚きはしたが嫌悪や拒否感はなかった。 やはりそう簡単には恋愛感情を学ぶことはできないらしく、未だ恋の一片をも掴む事は叶わない。 焦燥も悲観もないが、丁葵を頼るだけでは駄目かもしれない。草助は自ら恋愛を学ぶ術を模索する。 翌朝。遅番に入るまでの時間を共に過ごしている時、草助は「自分の学習には経験が必要だ」と伝えた。 草助の言葉を受けて、丁葵は彼におよそ100回のキスの経験を与えることにした。 その最中のどこかで体に性的反応を覚えた草助は慌てるが、そうなった理由は不明である。 結局この日は「丁葵にキスをされる事は悪くない」という認識を持つにとどまった。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖ 〃 / 遅番の休憩中。ネットを使い、恋愛について学べる書籍はないかを調べてみた。 うまく該当の資料を調べられずに困っていたところ、丁葵に助言を貰って恋愛の定義を探る。 やはり恋愛感情を掴むには至れなかったが、少しだけ「恋愛」というものが何なのか。 どういった思考や感情で「恋愛」が構成されているのかを理解する事ができた。 同日。丁葵の提案で「今夜から草助の部屋で二週間限定の同居生活をする」事にした。 遅番明けで買い物に出向く二人は、同居するに当たって必要な家具や食器、食材などを買い込む。 この日に購入したのは炊飯器、クッション二つ、電子レンジ、冷蔵庫(一般家庭用)。 出費は大きいが全く後悔がない。余程丁葵と生活を共にする事が楽しみで仕方がない様子。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖2025.03.05 / 二週間限定の同居、初日の夜。この日は二人で宅飲みを決行した。 家では酔いが回りやすくなる草助と酒に弱い丁葵、眠気の訪れはすぐだった。 一つのベッドに二人で横になり、向き合う形で身を寄せて他愛ない話をする。 しかし丁葵の「抱きしめにくいから」という理由で、二人は川の字に体勢を変えた。 背後から抱きしめられるぬくもりを心地良く思う草助が、丁葵の要望に応えて話をする。 ふと背後の反応が消えたので確認してみると、どうやら丁葵が眠りかけていたようだった。 草助が「寝てもいい」と伝えると、丁葵は愚図る子供のように「眠りたくない」と零す。 そのあどけないとも無防備とも取れる様子を受け、草助は僅かな独占欲を覚えた。 恋愛感情の一片をほんの少しだけ捕まえた気がして、丁葵にありのままを伝える。 草助の言葉を聞いた丁葵が軽く口付ける。唇を合わせて、間をおいて、また重ねる。繰り返し。 頭が茹るようなぼんやりするような感覚を揺蕩う。自然と吸い寄せられるように、初めて自ら唇を重ねた。 嬉しそうな丁葵が、しおらしい草助に深い口付けを教える。何度もキスを繰り返して、草助に生理反応が起きる。 最終的に堪えきれなくなった草助は、逃げるように別室へと待避して自己処理をしたが。 何度も深く口付けた経験が実を結ぶ。この日をもって、丁葵とのキスは草助が「したい」と思う行為となった。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖2025.03.07 / 同居生活から数日目の夜。この日もまた、二人は家で酒を嗜んでいた。 今夜は草助が平常通り。丁葵は(簡単に酔わないよう)加減をして飲んでいたらしい。 草助の酔った姿を「かわいい」と話す丁葵は、見るからに眠そうな草助を寝かしつけようとする。 しかし眠ると意識がなくなって一人ぼっちになるのを嫌がる草助は、素直に寝ようとしなかった。 数日前とは立場が逆になる。今夜は草助が丁葵に話を求めた。 すると。ひょんな話から、草助は丁葵が舌に二つのピアスを空けていた事を知る。 丁葵の舌に触れながら「痛そう」だなと思った。けれども同時に「似合っている」と感じる。 素直な感想を告げると、丁葵は笑っていた。そうして今夜もまた、二人はハグや口付けを交わす。 ハグやキスにはかなり慣れてきた。相変わらず恋愛感情を掴む事は難しい。 どうしたものかと思っていたところ、草助への意思確認をした丁葵が次の教えを授ける。 丁葵が草助の背中に触れる。「くすぐったさを感じる部分は性感に繋がる場合がある」らしい。 真似るように草助が丁葵の背中に触れた。丁葵の聞いたことのない声、反応、表情。思わず反射的に謝罪した。 僅かに怒った丁葵が「仕返し」とばかりに草助に触れる。キスをして、上半身に触れ、様子を見る。 経験の浅い草助は僅かにキスで高揚を覚えるが、愛撫による性感を得ることはできなかった。 少し考える丁葵が一つの提案をする。「草助が気持ちいいと思えるキスを、自分にしてほしい」と。 最初は中々気持ちの乗らない草助だったが、丁葵のサポートでじわじわとその気になっていった。 そうしてお互いに高揚感を覚えた二人は、紆余曲折あって互いに互いを慰め合う事となる。 そのような事をしているからか。気づけばいつの間にか丁葵を性的な目で見ている瞬間がある。 いつの間にか丁葵が可愛いと感じている時がある。はたしてこれは何なのだろう。未だに答えはわからない。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖2025.03.15 / 同居生活終了後、一日目。当初の予定通り、丁葵が自宅へ帰還。草助は一人暮らしに戻った。 二週間ぶりに過ごす独りの時間。テレビから聞こえる雑音。ぼんやりとした意識で眺めるスマホ。 ……つまらない。一人っきりの時間はこんなにも虚しさを覚えるものだっただろうか。 草助の手の中にあるスマートフォン。その画面には、紫館丁葵の連絡先が表示されている。 今は何をしているんだろう。そのような思いは過るが、これといった要件があるわけでもない。 今日は何度も丁葵の事を考えた。ここ二週間の時間が、彼と共に居ることを当たり前にしてしまった。 どうして丁葵はいないんだろう。それは二週間の同居生活が限定的な約束だったからだ。 仕事上がりに声をかけたが、丁葵は予定があると言っていた。忙しいのかもしれない。 丁葵を思い出す私物は残っているのに当人はいない。その事実に寂しさを感じる。 そのような気持ちとは裏腹に。どこか不貞腐れるような、自棄を起こすような気持ちにも苛まれた。 その理由や発端は間違いなく丁葵にある。だが、彼が悪いわけではない。ではいったい悪いのは何なのか。 丁葵の事。ネガティブな感情。纏まらない気持ち。思考が迷宮入りする。だんだん訳が分からなくなってきた。 考えるのも嫌になる夜だ。だから……今夜は、早めに床につこう。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖2025.03.16 / 同居生活終了後、二日目。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖2025.03.24 / 一人の前科者と間接的に接触した事を皮切りに(しょうもない)恋愛的な嫌がらせを受ける。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖2025.05.23 / 30歳の誕生日を迎える。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖2025.05.24 / 自分が男性役で、丁葵と一線を越える。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ❖2025.08.25 / 自分が女性役で、丁葵と一線を越える。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 矢車 草助についての概要 】 ◆多くの傷を持つ孤独の刑事:あからさますぎる横柄な態度 / 他人との接触を極端に拒む 顔面を含む身体のあちこちに多くの古傷を持つ刑事。その顔は痛々しくも恐ろしく人を寄せ付けにくい。 刑事としては優秀な人材であり、仕事に向き合う姿勢も真面目そのものだが、強面な容姿に加えて不愛想。 業務中は必要最低限の会話しか交わさないなど、他人とのコミュニケーションに難が見える。 一般人との不要なトラブルを避けるため、事情聴取や聞き込み調査を行う時は《紫館 丁葵》が主戦力となる。 業務外となればいよいよ他人との交流や接触を強く拒む傾向があり、それは警察関係者にも適応される。 休憩は人のいない場所で取り、自分に近づく者がいると『死にたくなかったらどこかへ行け』と脅しまがいの発言をする。 それでも離れていかないようであれば、無視をしたり攻撃的な言葉を浴びせて威嚇したりなどする。 人間嫌いとも思える態度を貫く草助だが、彼がこうなったのは【三年前のとある事件】が原因である。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆紫館 丁葵について:三年越しの相棒 / 前バディの死を境に新たな相棒となる クールで独特な雰囲気を持つ一個下の刑事。現在のバディ相手。手先が器用で小さな粘土細工を趣味にしているらしい。 仕事には真摯に向き合うが、複雑な人生を歩みながら当人はケロッとしているなど、やや変わり者の節がある。 紫館とはバディを組む以前から面識があり、以前の彼は別の班で団体あるいは個人行動をする刑事だったようだ。 二人が面識を持つきっかけになったのは、草助の前・相棒兼先輩バディであった《大蔵 詠壱》である。 紫館とバディを結成する事になったのは、【三年前のとある事件】で大蔵が殉職したからであった。 バディを結成する前の二人は仲が良く、顔を合わせれば会話をしたり、大蔵を介して食事をしたりもしていた。 しかし紫館とタッグを組む頃には草助の態度が激変し、特に一番身近にいた紫館に対する当たりはきつかったように思う。 それは相棒となり三年が過ぎた現在まで変わりない。そうであるにも関わらず、紫館は毅然とした態度で草助の隣にいる。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆大蔵 詠壱について:初めての先輩バディ / 紫館との出会い 刑事になって初めてバディを組んだ先輩刑事。気さくで面倒見のいい壮年の男性。多くの人間に慕われていた。 業務の中でも緊張感を伴わない仕事を行っている時は比較的ゆったりとしており、どちらかというとマイペースな印象を受ける。 しかし、ひとたび捜査となれば空気は一変。長年培ってきた実績を活かし、犯人逮捕や事件を解決に導くいわば切れ者である。 世話焼きなのか、あるいは相棒のよしみか。当時の大蔵は草助を甚(いた)く可愛がっていたように思う。 【とある理由】から人の輪に入りたがらない草助に声をかけ、「仕事上がりついでだ」と食事に誘ったり。 或いは休日に連絡をしてきて、「暇なら出かけるぞ」と私用の外出に駆り出したりした事もある。 そういった大蔵の懐の深さに心を紐解かれた草助は、対人関係に対する警戒心を緩め、僅かに人との交流を持ち始める。 そうして一番に心を開いたのは大蔵であったが、次に仲を深めたのは彼を通じて知り合った紫館である。 年齢差一つ違いの気安さ。物静かだがしっかりと自我を感じる性格。紫館と接する時間は存外に充実していた。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆三年前の悲劇:同班の刑事による誤射事件 / 誰かの命を護る決意 大蔵とバディを組んで四年。誰よりも大蔵を慕い、彼と共に事件の解決に挑んでいたとある日。 犯人を追跡していた同班の刑事が拳銃を発砲、誤射を受けた大蔵が命を落とした。即死であった。 この時の経験は未だに草助の心を酷く蝕み、当時の記憶に強く蓋をしてしまうほどの大きな心の傷となっている。 大蔵の死を受けて、四年の実績を積んだバディは事実上解散。後継に選ばれたのは紫館だった。 以降の草助は、紫館を含む周囲の人間とのコミュニケーションを放棄。自ら進んで孤独を選ぶようになる。 誰とも親しくなってはいけない。孤独でいなくてはならない。草助は、これが自分の使命であり運命だと認識した。 失われる命を見て、人の命を護りたいと思った。だから刑事を目指した。 その為に自分ができる唯一の行いが、自分自身が孤独にある事で成り立つというのなら。 それで救われる命があるのなら構わない。誰に理解されなくてもいい。自分は己の意思で孤独を選んでやる。 これが不幸な人生を歩んできた《矢車 草助》の打ち出した答えであり、決意であった。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆草助の人生について:数奇な運命 / 深い関わりが死を呼ぶ 大蔵の死で確信を得た草助は、仕事に必要なコミュニケーション以外は常に心を閉ざし、絶対に人を寄せ付けないよう徹底し始めた。 では、一体なぜ頑なに他人とのコミュニケーションを拒むのか。それには彼が歩んできた不幸な人生が深く関係している。 【自分と親しくなった者たちには、死が訪れる】。これは《矢車 草助》が実際に体験してきた事実であった。 始まりは小学生の頃。この時には母親と担任教師が死んだ。どちらも大好きな人だった。 その後は数年おきに自分の身近な人間が死んでいった。ある時は家族、ある時はクラスメイト。 目の前で奪われそうになった命を助けようとした事もあったが、結果は言うまでもない。誰も救えなかった。 いつだって自分の親しい人がこの世を去り、自分だけは生かされてきた。 なぜ、どうしてそうなってしまうのかはわからない。未だに原因は不明なのだ。 けれど自分が関与する事で死神が寄り付くのならば、徹底的にその機会をなくせばいい。 だから草助は誰も必要としない。もう二度と、誰かの命を奪わせないために。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 趣味・趣向 】 ◆庁舎内における飲料:珈琲 / 常にブラック無糖 生前の大蔵がよく珈琲を飲んでいたので真似していたところ癖になった。 実は珈琲が苦手であり、一番好きな飲み物は酒。二番目に好きな飲み物は果実系ジュースである。 酒は有名なメーカーのものを好む事が多く、果実ジュースの中でも一番好ましいのはレモン味。 紅茶にはあまり馴染みがないようで、アールグレイなどの有名なフレーバーの知識もない。 神との悪縁を断ち切り、不幸で塗り固めた世界から脱出した後。 ふと、以前は苦手だと思っていた珈琲が美味しいと感じた。 それは、今まで珈琲を淹れてくれた人たちの腕が良かったからなのかもしれない。 好きな飲み物に《珈琲》が参加した瞬間だった。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆食事について:あんまり興味がない / かなり偏食の可能性? 基本的に『食事』というものへの興味が薄く、各味覚に対する印象は下記のとおりである。 《甘》:少なくとも菓子類はあんまり食べない。甘い物が好きかと言われると『考えた事がない』。 《塩》:あんまり好ましくない。 《辛》:特別なこだわりはない(平たく言うとどうでもいい) 《酸》:普通。好ましい酸味は梅干しの類い。 《苦》:自分からは口にしない(多分あまり好きじゃない)。 また食事量はいつもバラバラで、たくさん食べる時もあれば全く食べない時もある。 その判断基準は不明で、気分の問題かその時の腹の空き具合なのかもしれない。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆喫煙について:喫煙の経験はある / 現在は非喫煙者 煙草を吸った経験もあるし、煙草の匂いを好ましく思っている。 しかし未だに喫煙者になったことはないし、喫煙者になるつもりはない。 そう決めている理由は、『副流煙で人に迷惑をかけたくない』からだ。 また水煙草や電子タバコを試した経験もあるが、感想は以下の通り。 《水煙草》:数日ほど使用。喫煙は自宅に限定していた。 《電子タバコ》:半年ほど使用。喫煙はプライベートにおける出先で行っていた。 どちらも試してみたが、結局は今日までの継続には至らなかった。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆恋愛について:明確な自覚はない / 恋愛未経験者? 元々は男女ともに友人ができるタイプではあったが、恋愛経験はない。 仲が良かった異性は特別な感情を覚える前に死んでしまうことが多いからだ。 また同性に対する恋愛感情も経験はなく、同性愛というものへの偏見はないようだ。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆自炊について:料理は調理実習以来 / 対価を払って誰かに頼むもの 一人暮らし歴はそれなりにあるが、実は全く自炊をしない。 キッチンも調理用品もアリはするが、どちらも新品同様に綺麗なままである。 料理に対する興味が全くないので、調理をしたのは学生の調理実習以来。 食事は外食か弁当などを買って食べており、料理は対価を払ってしてもらうものの認識。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆一人暮らしの部屋:ミニマリストのような部屋 / 極端な家具 不幸な世界線でもそうであったが、一人暮らしの部屋はただ寝るだけの場所なので家具が少ない。 現在の部屋にある家具はベッド、ローテーブル、テレビ、食器棚(グラスが入ってるだけ)、冷蔵庫(小)、本棚。 あとはキッチン近くに調理用品が少しあるくらいの簡素な部屋である。尚、来客用の布団やソファーやパソコンはない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ※以下、ネタバレ情報満載につき閲覧注意※ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 矢車 草助について《現在》 】 ◇世界線を越えて:悪縁を断ち切った普通の世界 / 新たなスタートライン 様々な苦難を乗り越えた草助と紫館は、アフォーゴモンとカラスパの運命を断ち切った。 そうして脱した不幸まみれの世界に別れを告げ、次に目を覚ました時。 最初に視界に飛び込んできたのは、失ったはずの大蔵の姿だった。 この世界は特別ではない。幸福があれば不幸も存在する。 誰もが幸福で満たされている、争いも理不尽もない理想郷とは言えないけれど。 たった一人を中心に巡る災厄が世界を蹂躙し、終わらない連鎖を続ける事もないのだ。 幸福も不幸も存在する、ごく一般的な世界で《普通》に生活をしてきた記憶。 カラスパの運命を背負った自分を中心に、不幸が廻る世界で生きてきた記憶。 どちらも大切な二つの人生を胸に抱き、今度こそ護るのだと誓いを立てて。 これからも強く生きていく。この世界で生きる大切な仲間と。 自分の隣でずっと同じ景色を見てきた、相棒の丁葵と共に。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーー ≪通過シナリオ≫ ▶BLESSED「お前が護ってくれたから俺は安心して走れたんだ。これからは友人として宜しくな、丁葵」 ▶午前2時の酔夢「お前の気持ちを知るために、まずは俺が恋愛を理解しなくてはな。だから少し待っていてほしい」 ▶刑事が戦闘訓練するだけ「お前と二人なら安心して現場に立てる。俺もだが、今夜はゆっくり休めよ」 ▶垣間見る夜夜中「………………(ムスッ)」 ▶風吹ケ恋々、落チヨ心々「複雑に考えない。だったら俺は、間違いなくお前の事が好きだ。丁葵」 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐≪5卓目≫ ▶Buddy with Bullet「弁当、すごく美味かった!また作ってくれよ、気が向いたらでいいからさ」 ▶時雨に濡れるは恋衣「俺は絶対に丁葵の嫌だと思う事、怖いと思う事をしない。大丈夫、俺が護るからね」 ▶咆哮するバンダースナッチ「失敗は学びの伸びしろだ。次に生かせばいい。お前の気持ちもわかるけど、な」 ▶ひと夏の時「今日だけは特別。お前がしたい事、何でも願いを叶えてやるよ」 ▶Coming soon…… ーーーーーーーーーーーーーーーーー ≪ 取得技能一覧 / 警察・刑事 ≫ 【目星】:いつどこで何があるかわからないから、周囲の確認は怠らない。 【説得】:切実な思いを伝えるためならば、どんなに勝率が低くても食い下がる。 【追跡】:犯人を追う為、或いは探している対象を見つけるために身に着けた。 【拳銃】:誰かを守るために正しく使う。その為に勉強してきた。 【法律】:誰かを守るために正しく使う。その為に勉強してきた。 【心理学】:勉強中。他人の思考がわかれば、障害の突破口になるかもしれない。 【聞き耳】:違和感、危機管理、様々な状況判断のために鍛えられた。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ▶BLESSED(≪HO2:≪孤独≫秘匿情報)◀ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 公開情報(共通HO) 】 ●貴方たちは明確な理由や志、憧れなどを持ってこの職に就いた刑事たちである。 【伍灯 文(ごとう-ふみ)】という上司の元、『警視庁 刑事部捜査第一課強行犯係 伍灯班』に属している。 強行犯係とは、『凶悪犯罪』と呼ばれる犯罪・事件(※1)を取り締まる、警視庁捜査一課に置かれる部署の名前である。 またあなたたちには、守りたいと思う「大切なひと」がいる。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 【 技能技能 】:目星、図書館、回避、戦闘のための技能(拳銃を想定) 【 準推奨技能 】:交渉系技能(1つあれば十分)、追跡、心理学 ※1:殺人、強盗、強姦、傷害、暴行など ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 公開情報(HO2) 】 あなたは孤独を知っている。 だから、貴方は貴方たり得ている。 貴方は、たったひとりで在り続けるのだ。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 秘匿(大切な人) 】 ●あなたは天涯孤独の身だった。 今あなたの側にいてあなたの心の支えとなってくれるのは、HO1とあなたの「大切なひと」くらいのものである。 ●あなたは死に魅入られているとしか表現ができないほど、周囲の人間の死を経験してきている。 いつもあなたが目を離した隙に、あなたの大切なひとはあなたのもとから去っていく。 ●それでも、あなたには守りたいと思う「大切なひと」がいる。 ※NPCとして「大切なひと」を決定する。関係性や詳細などはKPと相談しながら好きに決定して構わない。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 追加情報(殉職したバディ) 】 ●あなたがHO1とバディを組むことになったのは、【大蔵 詠壱(おおくら えいいち)】というあなたの元バディが殉死したことに起因する。 大蔵はHO1とも面識のある刑事である。あなたは彼のことを心から信頼していた。 ●大蔵が殉死したのは3年前の話であり、犯人追跡中のことだった。 死因は同班刑事の誤射によるものだ。当時のことはあまり思い出したくないかもしれない。 大蔵は即死であった。貴方も同行していたが、「誤射」という報告に疑問は抱いていない。 ※大蔵との関係性の詳細は、好きに決定して構わない。 ●大蔵に対して誤射を起こした刑事は【九坂 雄大(くざか-ゆうだい)】という。 九坂は2年間の謹慎の後、刑事部捜査第一課に復帰した。今も貴方とは別の班で働いている。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 備考(支給品) 】 『38口径リボルバー』 基本成功率:20% ダメージ:1D10 装弾数:6発 射程:15m 耐久力:10 故障NO.:100 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆火器の取り扱い このシナリオでは、火器の攻撃回数(1R毎)を1回に限定する。 弾の再装填には1Rを要する。1Rかけて全弾(6弾)を込めることが可能。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆ジャム(玉詰まり)の処理 ジャムを起こした銃を再使用する場合、2Rをかけて修理を行う必要がある。 ただし、《拳銃-20%》または《機械修理》に成功することで、修理時間を1Rに短縮できる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ※※以下、BLESSED通過前の経歴(ネタバレ)※※ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ ◆以下の記録は、草助が身を置いていた不幸な世界での出来事。 草助が知らずに《神官カラスパ》を背負っていた時の人生の記録(ブレスト本編でのCS内容)である。 ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 草助の不幸な経歴 】 ❖小学時代:全てのはじまり / 不可解な死 至って普通の一般家庭で育ち、両親に愛されてすくすくと育つ。 特に母親とは仲が良く、一番好きな人は?と問えば必ず「お母さん!」と答えていた。 母親の手伝いで買い物に付き合うことが多く、近所のスーパーにはよくお世話になっていた。 そんなある日。いつものように母親と手を繋いで歩いていると、視界の端で何かが動いた。 それは一匹の猫のようだった。繋いでいた手を放して猫に駆け寄っていく草助は、進行方向とは別の方へと走り出す。 元気な息子の姿に苦笑し、今まさに母が子を追いかけようとしたその時。物凄い速さで走ってきた一台の車が母親を撥ねた。 これが、草助にとって初めての人間の《死》だった。 失った人:母親 / 死因:交通事故 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 元気いっぱいの男の子らしい性格だった草助には、男女関係なく友達がいた。 誰とでも仲良くできる草助の様子は、担任教師にとっても好印象だったようだ。 自分の事をよく褒めてくれる女性教師が大好きだった草助は、担任の先生を慕っていた。 しかし。大好きだった先生はいなくなってしまった。別の学校に転校してしまったそうだ。 失った人:担任の女性教師 / 死因:自殺 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ❖中学時代:いじめられっ子の女子生徒 / 将来の道筋が見えた年 父子家庭になった事で祖父母と共に生活するようになり、家が賑やかになった。 あまり寂しい思いをすることなく、中学校という新たな環境にも慣れてきた頃。 文武両道で男女ともに交友の輪を持つ草助は、クラスメイトのとある女子生徒を気にしていた。 その生徒は所謂《いじめられっ子》であった。見ている限り、被害者側に悪いところは一切ない。 一方いじめている側は自分が加害者である自覚がないようだ。しかし、わからないからといって何をしてもいいわけでない。 正義感の強い草助に見て見ぬふりは無理だった。彼はクラスで起こっているいじめ問題に自ら首を突っ込んでいく。 この日から。草助は可能な限りいじめられていた女子生徒の傍につき、彼女を護ってやることにした。 彼女の苗字は《寺田》という。クラスの中でも大人しい性格だが、ハッキリ言って一般的な女子生徒である。 そんな彼女を護ろうと動き出して数週間が経過した頃。寺田は学校に来なくなった。 最初は不登校になったのかと思われた。しかし、後に聞いた話によると寺田は原因不明の死を遂げたという。 彼女の身に何が起きたのかはわからない。何か事件に巻き込まれたのかもしれない。そうだとしても。 自分は、彼女を護る事ができなかった。その事実に悲しさと悔しさを感じた。 失った人:級友の女子生徒 / 死因:不明 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ❖高校時代:漠然とした違和感 / 身近過ぎる人間の《死》 「高校を卒業したら警察学校に入りたい」 そう家族に告げたのはこの頃である。 今思えば、将来の夢が決まったのは寺田の死がキッカケだったように思う。 父親と祖父母は誇らしげに頷いており、草助の夢に賛同してくれた。 志望校に入学し、学生としては順風満帆な道のりを歩んでいたある日のこと。 その日はいつも通りに学校を終えて帰宅し、今日はバイトもないからと家でのんびり過ごしていた。 夕飯を作る祖母の手伝いをしたり、新聞を読んでる祖父の傍でテレビを観たりしていた。 そこでふと。いつもならもうとっくに帰宅しているはずの父親の帰りが遅い事に気づく。 祖母が心配の言葉を口にする。祖父がちらりと時計を見る。胸騒ぎがした。 ピンポーン。 暢気なインターホンの音が響き渡った。 慌てて開いた玄関扉の向こうには、制服を着た男性が立っていた。 警察官である。彼は学生の草助を見て少し迷うような素振りで口を開くと、父の名前を口にした。 「こちらのお宅のご主人でお間違いないですか?……そうですか。実は———」 この日、父の勤める銀行に強盗が押し入ったそうだ。 犯人は銀行内にいた人間を人質に取り、現金を要求したという。 現場で様子を窺っていた父は、隙をついて強盗犯に飛び掛かったらしい。 そうして犯人が持っていた刃物が運悪く父の体に刺さり、死亡したそうだ。 失った人:父親 / 死因:強盗事件 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ また家族を失った。こうも人は死ぬものなのだろうか。 どれだけ周りを見ても、自分と同じような境遇の者は見当たらない。 どうして自分ばかりこうなるのだろう。運が悪いだけ、なのだろうか。 漠然とした違和感を抱えながらも、原因を探る間もないほどに落ち着かない日が続いた。 母親が死んだ時には無知な子供でいられたことも、高校生ともなれば話が変わる。 誰よりも早く大人の階段を上る。葬儀はしめやかに執り行われた。 祖父母が育ての親となり、新たな生活が根付いた頃。近所のスーパーで火災が起きた。 その日の草助は祖母の手伝いで買い物に出ており、運悪く火災発生の現場に居合わせてしまった。 火事だと気づいた時。草助が何よりも早く考えたのは、『また誰かが死ぬ』という危機感だった。 今日までたくさんの大切な人間を失ってきた。人の死を見てきた。 訃報は慣れるものではない。命は平等に重い。咄嗟に選んだのは誰かを救う方だった。 炎に肌を焼かれる痛みを堪え、助けを求める人に手を伸ばす。 一人でも多くの人に生きてほしい。その気持ちだけを原動力に、草助は炎の中に居残った。 けれども素人にできる事は知れていた。目の前で人が焼かれ死ぬ、息絶える。 自分の伸ばした手が、明確に誰かの命を救うことはなかった。 その後、消防隊の活躍で火事は収束。大火傷を負った草助もすぐに病院へと搬送されることとなる。 多くの死傷者が出た火災事故は、暫くの間ニュースで取り扱われていた。 この時の傷は、今でも草助に多くの痕を残している。 失った人:親戚の人間 / 死因:火災事故 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ❖警察学校時代:自分を取り巻く疑念 / 突然の訃報 高校を卒業すると警察学校へ入校し寮生活が始まった。未知にも等しい専門的な知識に圧倒されながら日々は多忙に過ぎていく。 警察学校では以前のように周囲とコミュニケーションを取る事はなく、草助は周りから浮いた存在となっていた。 原因は、数年前に負った顔の半分を占める火傷痕。しかし草助は敢えて何も反応せず、言及もしなかった。 学業に力を入れる一方で。多くの大切な人を失った草助は、自分の身の回りで起きた事について考えていた。 死者の共通点は《自分と親しい関係にあった者たち》。つまり自分と関わる人間に死が訪れるのではないか。 ならば、人間関係の輪を広げなければ未然に死を防げるのではないだろうか。彼はそのような仮説に辿り着く。 試してみるなら今が好機だ。人付き合いを失うことへの寂しさはあったが、護れる命があるならば話は別である。 結論から言うと。他人とのコミュニケーションを控えた事で、当然ながら自分を取り巻く人間は激減した。 代わりに身近な人間に不幸が起こらなくなった。この結果に、草助は胸を撫で下ろした。やっと終わったのだと安堵した。 その後は心地の良い忙しさに身を委ねながら、ふと警察学校で何を目指すのかを考えた。 自分の中にあるのは、根強い正義感と人を護りたいという気持ちである。 そこから導き出される答えは一つしかない。迷いはなかった。 その日は久しぶりに《茶谷》と電話をしていた。理由は単なる気まぐれである。 『俺、刑事を目指そうと思う。……そっか、ありがとう。頑張るよ』 中学からの幼馴染に告げた目標。これは未来の自分に対する宣戦布告だ。 彼女のゆったりとした「応援する」という言葉に背を押され、その日の通話は終了した。 そうして数日後、彼女の親から『娘がとつぜん発症した病魔に侵されて急死した』との訃報を聞く。 人生まだまだこれからの子だったのに、という母親の悲痛が遠のいていく感覚がした。 失った人:幼馴染の女性 / 死因:突然の病死 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ❖巡査時代:祖父母への恩返し / 悪夢の再来 刑事になるには並みの努力では足りない。学力も体力も誰よりも抜きんでる必要がある。性格や思考の適性だって存在する。 全てをクリアするために必要な努力は惜しまなかった。やるべき事に集中していれば、誰かが命を落とす事もないはずだ。 脇目も振らずに勉学に明け暮れて早10か月。無事に警察学校を卒業した草助は、警察署の地域課に配属された。 交番勤務のお巡りさんとして、110番通報の対応や地域のパトロールを通して人々の安心と安全を守る。 そうして草助が警察官になった事を自覚する頃には、「嫁さんに認知症の疑いが出た」と祖父から連絡がきた。 両親には早くに先立たれてしまったが、育ての親である祖父母にはまだ親孝行ができる。二人のために何かしたかった。 思い立ったが吉日だと考えた草助は、翌週の休日に祖父母を呼び出して外食に出かけた。 その日はちょうど初任給を受け取った直後で、初めての給料は二人のために使おうと思っていたのだ。 いつもより少しだけ小奇麗な服を着て、みんなで肩を並べて歩く。まるで両親がいた頃のようでひどく懐かしかった。 大きな交差点のある通りで信号待ちをしながら、祖父母と他愛ない話をする。 ちゃんと生活はできているか、仕事はうまくいっているか。……人生は、充実しているか。 最後の質問に返答を渋っていると信号が変わった。三人は横断歩道へと足を踏み出す。 祖母の傍についている草助と、少し前を歩く祖父の背中が見える。 もし今でも両親が生きていたなら、今日という日はさぞ賑やかだったのだろう。 そう考えていた時。唐突に周囲がざわめき、急激に迫る車の走行音が聞こえた。 視界に一台の車が飛び込む。ハッとして手を伸ばした。脳裏に母親の笑顔が過ぎる。 全てがスローモーションに映り、何度かの瞬きがコマ送りの静画を作り出す。 運転手の前方不注意による轢過(れきか)事故。祖母の悲鳴がこだました。 失った人:祖父 / 死因:交通事故 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ❖刑事時代:心の防衛本能 / トラウマの発現 葬儀の対応にも慣れが出てきた。そんな自分を遺憾に思いながら、隣で遠くを見つめる祖母に目を向ける。 突然の出来事だったとはいえ、自分が傍にいたのに何もできなかった。地域の平和を守るのが自分の仕事なのに。 たった一人の、ましてや家族の命を救う事ができなかった。その事実に、ズキリと胸が痛む。 失った家族の顔を思い浮かべる。母、父、祖父———とうとう祖母と自分だけになってしまった。 目の前で夫を失った妻の心の傷は計り知れない。今後は自分が育ての親を支えるのだ、しっかりしなくては。 日に日に衰えていく祖母を見ながら、着実に実績を上げること数年。《矢車 草助》は刑事となった。 巡査時代とは全く違う業務内容に目を回し、それでも必死で食らいついた。 相変わらず人との交流は避け気味であったから、ただひたすらに仕事に没頭する毎日だった。 味気ないと言われたらそうなのかもしれない。けれども今さら誰かと交流を持つことは怖かった。 そんなとある日の事。上からの命令で先輩刑事とバディを組むように言われた。 バディ相手の名前は《大蔵 詠壱》。実績も人徳もあって刑事歴も長いベテランのようだ。 初めて大蔵と顔を合わせた時、話しやすそうな人だと感じた。だからこそ、油断はできないとも思った。 大蔵の指導はわかりやすく、刑事として学び、共に経験を積んでいくにはうってつけの相手だった。 加えて彼はよく人を観察しており、意図的に他人を避けている草助の真意を知り、彼の内に巣食う不安感を緩和させた。 やがて草助が大蔵を含む周囲とそれなりにコミュニケーションを持つようになり、大蔵とバディを組んで四年が経過した頃。 事件の犯人を追跡中、拳銃の誤射事件が発生。銃弾を受けた大蔵が亡くなった。 この経験で心に大きな傷を負った草助は、この日の記憶を二度と思い出すまいと重く蓋をしめてしまう。 そうしてもう二度と誰かの命を失わないため、あるいは脅かさないため。自ら【孤独】を選択する覚悟を決めた。 失った人:大蔵 詠壱 / 死因:銃弾を受けた事により死亡 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ 大蔵を失った後。草助のバディを務める事になったのは、一つ年下の刑事である《紫館 丁葵》だった。 彼とは大蔵を通じて知り合いとなり、以前は顔を合わせると会話をしたり、時には食事を共にするくらいの仲であった。 しかし孤独を決意した草助は業務時間外のコミュニケーションを徹底的に避け、誰にも心を開こうとしなかった。 子供では誰も助けられないから大人になった。ただの大人では足らないから警察官を目指した。 それでもやっぱり届かなくて、だから努力を重ねて。刑事になって、人の命を護りたいと切に願った。 ただそれだけだというのに、いつだって人は死んでいく。自分を残して、大切な人ばかり逝ってしまうのだ。 祖父を亡くしてから顕著に認知症の症状が進行する祖母を見て、心底やるせない気持ちになった。 あの時、もっと動けていたなら。あの日、祖父母を誘わなければ。自分が二人を愛さなかったら。 考えても仕方のない後悔に押し潰されそうになる。だからその日は、酒の力に頼って眠りにつく事にした。 翌日の仕事は珍しく定時に終わった。いつもよりも早く帰路につく草助は、途中で目についたスーパーに寄る。 値引きシールの貼られた惣菜やサラダをいくつか手に取り、さっさと会計を済ませて帰り道を急いだ。 家では祖母が待っている。たとえ昔のように葉を交わせなくても、待っている人がいるのは心の支えだった。 ただいま、といつも通りに玄関扉を開いた。いつもなら聴こえる『おかえり』が聞こえない。 寝ているのだろうか、と疑問符を掲げる。祖母はたまにうたた寝をしているからだ。 脱いだ靴を揃えて短い廊下を歩き、居間に続く扉を大きく開く。視界の先にはカラフルなカプセル、錠剤、粉薬……。 ざあっと血の気が引いた。あらゆる常備薬が大量に散らばる床の上で祖母が倒れている。 薬の過剰摂取による自殺。紫館とバディを組んでから2年目の出来事だった。 失った人:祖母 / 死因:薬の大量服用による自殺 ーーーーーーーーーーーーーーーーー ーーーーーーーーーーーーーーーーー 【 大切な人について 】 ◆新人の女性警察官:失った同級生の成長した姿に酷似 / 『死なないでほしい』という切望 当時のバディであった大蔵を亡くし、精神状態を懸念された草助は上からの命令で数日の休暇を言い渡された。 一番慕っていた先輩の死を簡単に受け入れられるわけもなく、やるせなさを抱えて警視庁に出勤したとある日。 庁舎の総合玄関で先輩から新人教育を受けているのであろう、一人の女性警察官を目にする。 その人物を目の当たりにした時、我が目を疑った。女性の顔は、学生時代に死んだ級友《寺田》の成長した姿に酷似していたのだ。 庁舎内に向かうはずの足が止まる。驚愕の表情を張り付けたまま彼女に注目する草助の指先は、氷のように冷たく震えていた。 大事な人を失い『死』に敏感になっていた草助は、赤の他人であるその女性警察官に『死人の蘇り』を連想する。 『死んでほしくない』『あんな思いはもう二度としたくはない』 今は亡き同級生に似た彼女を失うことは、即ち《寺田》を二度失うことに他ならない。 現時点では特別な接点も関係もないため、いっそ意識などしない方が彼女の安否を守れるのかもしれない。 それでも、どうか。彼女に『(もう)死なないでほしい』と願わずにはいられないのである。 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ ◆佐山について:交通部の新人女性 / 不定期的な生存確認 失った級友の成長した姿に酷似している女性。交通部に所属する新人警官のようで、苗字は《佐山》というらしい。 全く違う部署に所属している彼女の事は敢えて知ろうとしていないが、交通部とは現場を共にする事もある。 そのため現場で遭遇した時や庁舎内で交通部の人間を見かけた時には、適当な理由をつけて彼女の生存確認を行っている。 佐山に対してのドラマチックな感情は一切ないが、彼女の命を『護りたい』『死ぬな』という思いは強く抱いている。 今まで多くの人間を失った事による不安感や失敗経験の蓄積から、感情の比重は『死なないでほしい』がやや優勢。 また不定期的に彼女の名前を出す草助の言動は、傍から見ると奇妙に感じるのかもしれない。
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