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彼は幼い頃に路地裏で親に捨てられた。 そこは治安が悪く危険な場所だったが、幼いながらも自分が持っていた能力を駆使して勝ち残ることで『路地裏の狂犬』として名が知れ渡るようになった。 時として人から物資を奪い、時としてゴミを漁る生活を送る。 人生の転換期は齢１３の時に訪れた。 なんの気まぐれか、鳳条院家に拾われたのだ。 この時、防寒として持っていた自分が最初に着ていた服の裏に『近仗　瑠』と書いてあり、これを鳳条院家現当主から教えられる形で初めて自分の名前を知った。 現当主から輝の一文字を与えられ、瑠輝として生きることになる。 最初は身なりの良い裕福な家の者たちに反発し、特に長男の叶那人にはキツく当たっていた時期もあった。 しかし、衣食住や学ぶ環境を与えられ、根気よく接してくれる鳳条院家の人たちにしだいに心を開くようになっていき、恩人たちに報いるため使用人として働くことを希望する。 今では主に叶那人の護衛をしており、坊ちゃんと呼んで一見不遜な態度をしながらも傍で身の安全を守っている。 お人好し故にほぼ毎日いろいろなところへ駆け出していく叶那人に対しては正直もう少し落ち着いて欲しいと思っているが まぁそれも良いところだと知っているので口では面倒くさがりながらも付き合っている。 叶那人のことは弟のようにも思ったりする時はあるが、やはり恩人であり雇われの身であることを第一に置いている。 彼自身の趣味はあまりなく、自分の身の周りの人間が好きなことに興味を持つ傾向がある。 そのため、叶那人の好きな本を読んでいたり、慧が好きな星について学んでいたりする。 奪うだけだった自分の力を守ることに使える現状は内心悪くないと思っているが 影を纏い、獣の力を使い、異形に体を変形させる自分の姿はあまりに不気味で、輝く叶那人とは明らかに違うと疎外感のようなものを抱えている。 他PCとの関係性 ◆鳳条院　叶那人 拾われた家の一人息子。 最初は冷たく当たっていることもあったが、共に過ごすうちに心を開くようになった。 今では恩人の子供ということもあり、執事という名目で護衛している。 仕事と割り切ろうとしている面もあり坊ちゃんと呼んでいるが、すでに掛け替えのない大切な存在になっている。 命を賭けても良いと思うほどに。 ◆本　古男 古本屋の店長。 叶那人がその本屋に通っているため、付き添いで顔を合わせているため顔見知り。 しかし、瑠輝は彼からしっかりと感じ取っている。 路地裏で当たり前のように嗅いでいた血の匂い、闘争の気配を。 ◆小鳥遊 鴉 叶那人が好きな作家。 叶那人の読んでいる本は一通り目を通しているので瑠輝自身も読者である。 悪くない・・・むしろ面白い本を書くものだと思っているものの、どことなく強い自己顕示欲のようなものを文体から感じている。 ◆天科 慧 鳳条院家に拾われた後、すぐにあてがわれた教育係。本業は天文学者。 当初は瑠輝に全く学がないことも相まって酷く反発し逃げ出そうとしたりサボろうとしていたが、課題に対して与えられる褒美などで手懐けられた。 瑠輝自身の地頭は決して悪くなく、彼女からの教えをめきめきと吸収していった。 知識、知恵が身についていくにつれて自身が恵まれた環境にあることなどをしっかりと自覚するようになり、彼の気性は落ち着いていくことになる。 恩人に仕えることを選択できたのは彼女の教育の賜物だ。 現在でも子ども扱いしてくる彼女に対して悪態をよくつくが、匙を投げずに面倒を見てくれたことを心から感謝しており鳳条院家を除く人間のなかで最も信頼している存在と言っても良い。 母親のように思っている面もあるのかもしれない。 彼女の生業である天文学に興味を持ち質問してみたところ、片っ端から知識を詰め込まれた。 これの影響もあり、星について比較的詳しく、個人的にもよく夜空を見上げるようになった。 路地裏でも、豪邸でも星の輝きは変わらないのだ。 輪廻の獣について 彼は過去に一度暴走をしたことがあるが、衝動に完全に呑まれていて覚えていない。 故に、暴走すると自分が異形の容貌になってしまうことを知らない。 自分の姿を不気味に思っている彼が、異形化した自分を認識した場合酷く取り乱すおそれがある。 －－－－－－－－－－－－ 空っぽの頭を埋めていったある日、俺は自覚した。 醜く蠢く体、不気味に揺らめく影、破壊のための膂力。 何もかもがアイツとは違う。 でも、うっかり光に焼かれちまッてて手遅れだった。 汚ねェ路地裏で燻る煤けたゴミに陽が差しちまった。 陽だまりで過ごしていくうちに、淡い月の光も知ッちまったんだ。 アイツも、あの人も、あの方達も、俺が居なくたッて時は平和に廻る。 わかってンのに離れられねェ。 化け物みてェな獣が擦り付けてンだ。 煌めく上等な、全てを包み込む優しい金色。 あるいは閑かな、けれども強かに照らす銀色。 そんな綺麗な羽毛に、白く返すことすら出来ねェ不揃いな毛皮を擦り付けて居座ってやがンだ。 曰く、どっかの愚か者は太陽に近づこうと贋物の翼を作ったけれど、陽の光に溶けて墜落したらしい。 曰く、どっかの愚か者は月に近づこうと貢ぎ続けたけれど、月は空へと帰ったらしい。 なればこそ、両の傍らに居着こうとする愚かな獣の末路は・・・決まってらァな。 －－－－－－－－－－－－ エフェクト　原初の灰：闘気の光　は完全にフレーバーのエンジェルハイロゥのアージです。 自分が鳳条院家の一員だと自らがしっかりと認められたら打とうと思ってます。 名前の由来 元ネタは凛音　瑠（りおん　りゅう）。 凛音→りんね→輪廻　と巡る命に対し 近仗→こんじょう→今生　と今を生きる意味にした。 名付けてから知ったが、仗には護衛という意味もあるらしい。 瑠　は元ネタの凛音瑠と同じ瑠璃からとっている。 輝　は鳳条家というか、鳳君の家に関係するからつきました。 Dロイス輪廻の獣は凛音瑠が持っていた時の棺のような力なので、未来の力を先取りしているイメージで取得しました。 ん、心イメソンなり https://www.youtube.com/watch?v=FT0GKCuSaW0&list=RDFT0GKCuSaW0&start_radio=1 彼は光を愛してしまった https://www.youtube.com/watch?v=k4eSya1zIl8&list=RDk4eSya1zIl8&start_radio=1 光を護りたいと願った

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