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遺書屋【届人】　相沢 灰(あいざわ かい) 22歳。相手の油断を誘うのが上手い。受けた依頼は確実に遂行する。 遺書という存在に惹かれているのは「死という極限状態においてその人は何を思い、そして誰に言葉を遺そうとするのか興味があるから」。 肩にかけているショルダーバッグには見かけによらず大量の物が入っている。四次元ポケット。お菓子を取り出そうとして護身用ナイフを取り出してしまうこともしばしば。 「・・・あ　またミスった」 パーカーが緑なのは返り血が付着してしまった場合に映えると考えたから。 自身の6歳の誕生日に家族全員で海に出掛けた際、トラック同士の交通事故に巻き込まれた。運転手であった父の真後ろ、一番安全とされる席だったこともあり自分だけ生き残った。生き残ってしまった。 その後は親戚に引き取られ中学校生活を過ごしたが、どうしても心に大きな穴が空いている気がした。 変わらない現実からの逃避として深夜に外出するのが日常になった16のとき、偶然入った裏路地で裏社会の人間に出会う。入り浸るうち銃の知識や簡易的な止血法など、生き延びる術を身に付けていった。 ////////////下記秘匿情報あり ショルダーバッグの一番取り出しずらい場所にメモ帳を入れており、そこに本書きの前に遺書に書くことを記入しようと頑張っている。書いては消しを繰り返すと紙が汚れてしまうため、そのたび何度も新しく書き直している。内容は出てくるがそれを手書きで書こうとすると上手くいかず、日に日にメモ帳の厚みが薄くなっている。遺書に書こうと思っている内容はHO2への感謝、敬愛、信頼、HO2と死別した場合の処理方法・恐れ、葛藤など。 死ぬならキミと一緒がいいな、なんて。

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