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「この世界が闘わなければいけないようになっているのなら、俺が変えてやる……！」 ―――― Master wraith 19-Tau- “Touya Akagi” この世界は闘争で満ちている。 戦争や紛争、武力的な争い。 選挙活動や売上競争、社会的な争い。 喧嘩や小競り合い、小さな争い。 そしてその闘いに勝たなければ、この世界では生き残れない。 俺がオーヴァードとして覚醒したのは親友が目の前でジャームに殺された時だった。 力が欲しかった。守る力ではなく、闘う力が。 そうして手に入れたのが、この体を巡る沸騰し敵を焼き焦がす血液。 失った物は、親友と、決別した家族と、日常。 居場所は選ばなかった。選ぶ必要が無かったし、居心地も悪くなかった。 けれど、ある日UGNエージェント達の血溜まりの中で気付いた。闘っても闘っても、闘いは終わらない。失う物の方が多すぎる。得る物は少なく、均衡が取れなかった。 考え方を変えた。 闘いを失くせばいい。そうすれば均衡が取れる。 ではどうするか。闘いを失くすには全を個にするより他は無い。 ならば俺が剣を取るべきだ。 この力で闘いの無い世界を創ればいい。 FHはその踏み台だ。奴に与えられた名も、ライバル面した“5番目”も、飾りでしかない。 そうして俺の中で、欲望が牙を剥いた。

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