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　森を愛し、動物を愛し、地球を愛する、自然への愛に生きる男。 　一流の大学を卒業して一流の企業に就職し、将来を誓い合った恋人との結婚も間近に控えた幸せの中に居た彼の人生を大きく変えたのは、旅行中に出会った一羽の怪我をした鷹（後にフェルナンデスと命名）だった。 　彼との共同生活を通して自然の素晴らしさを知った彼はそのまま山へ永住することを決意。職を捨て、自然での生活に難色を示した恋人も捨て、単身鷹匠として生きる生活を続けてから十年以上の月日が流れた。 　鷹を操って動物を狩りその肉や皮を売る鷹匠の生活を続けていたが、次第に山を荒らす登山家達への恨みを募らせていくことになる。 　そしてある日、タバコの不始末によって山火事を起こしかけた登山客の男に激怒。鷹を使って殺し、滑落死を装うと……犯行が表沙汰になる事はなく、この件はただの事故死として処理されることになる。 　犯行は次第に過激になり、犠牲者も増え続ける。死者の累計が十数人へとなっていたある日、彼の元へかつて将来を誓い合っていた恋人が尋ねてきた。彼が知らぬ間に世間ではその山は自殺の名所と噂されるようになっており、音信不通になっていた昔の恋人のことが心配になったのだという。 　彼は彼女の姿を見て我に返る。そこで初めて自らが犯してきた罪の重さを思い知ったのだ。激しい動揺と共に彼女と顔を合わせることを極端に恐れ……そしてついに、鷹を使って彼女を殺めてしまう。衝動的に鷹へと命令を出してしまった自分の異常さと、目の前に横たわるかつて――いや、もしかすると今も尚――愛していた彼女の遺体にひどくショックを受け、普段のように偽装工作をするのを忘れ、失意の中で静かに小屋へと帰って行った。 　失踪した恋人を追ってきた警官隊が彼を確保したとき、彼は抵抗しようとはしなかった。 　連れ去られていく彼の上空で三羽の鷹が心配そうに飛び回っていたのだという。 ○技能について。 ・ショットガン：鷹では仕留めきれない大型動物に遭遇したときに用いる。非常用。 ・応急手当：なるべく山を離れたくないので簡単な怪我なら自ら治癒できるよう特訓している。 ・聞き耳：彼にとっての趣味とは鷹とのコミュニケーションであり、それがそのまま仕事に直結しているのだ。ハンティングを通して五感が鍛えられている。 ・追跡：ハンティングをする上では重要な技能なのだ。 ・目星：登山客の姿を見れば、それが山を荒らすような不埒者なのかどうかがすぐに分かるのだ。 ・機械修理：小型動物の狩猟には罠も用いる。メンテナンスも自力でしなくてはならないのだ。 ・製作（精肉）：精肉と題してはいるが動物の解体全般を含むので毛皮なども採れる。彼にとってはなくてはならない技能なのだ。 ・信用：肉や皮を売る際には必要なことだろう。 ・芸術（鷹匠）：鷹を操れる。彼にかかれば鷹以外の鳥類と親密な関係になるのは造作も無いことなのだろう。そして山を荒らす者たちは――山に棲む者たちによって裁かれるべきなのだ。 ・博物学：山の動植物、特に動物に関しての造詣が深い。

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