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「我はオニキス。我が"沼"からは逃れ得ぬことを知れ、人の子よ……あっ、其処はあまり踏まないで貰えると助かるのだが……」 黒い縞瑪瑙のEXレネゲイド。 ビルドのし直しに次ぐし直しによって、どっかで見たことあるビルドになってしまった。 【外見】 黒のロングドレスに、黒のオペラグローブ、黒のスカーフで黒ずくめ。 黒髪ロングで腰くらいまで髪がある。 人間体への変身を解除すると、直径30cmほどの真っ黒な球体になる(でかい) 人間への好奇心から、人間体で二足歩行することもあるが 基本的には黒いドロドロになって、移動することが多い。 【性格とか】 あまり何も考えていないが、好奇心だけは旺盛。 昔は人の願いを聞いてばかりだったため、面倒くさそうなことは本能的に苦手。 UGNの研究施設を抜けだしてゼノスに入ったのはつい最近のため、人間界の常識をあまりしらない。 食事はまだ慣れておらず苦手なので、いつもゼリー状の携行食を持ち歩いている。 かつては村の守り神の神代として祀られていた。 遺跡となった廃村から、とあるUGNの調査隊によって発掘される。 その際、最初に手にとった、護衛で同行していたUGNチルドレンの思考を読み取り その妄想の中に存在する、自分自身が一番選択しやすい”人”の姿を形どった。 【口調】 尊大で時代がかった口調で話す。 (タイガーアイと良く話すため、その口調が伝染った) だが、所詮最近人の姿になった只の石なので基本アホである。 【戦闘スタイル】 　戦闘が始まると、ドロドロになった自分の体を戦場一面に広げる。 その中を自在に移動し、敵の不意を付いた攻撃を繰り出す。 　他の人も任意の場所に移動できるらしいが、共闘の経験がないので 実際どうなるかはわからない。 【なんか】 　男女の集団が、砂漠化した地域に有るとある廃村を訪れていた。 　彼らはUGNの調査員で、この遺跡化した廃村に強烈なレネゲイド反応を観測したため この地へ調査にやってきたのだった。 「ここが件の石があるって噂の遺跡ね。う～……それにしても、暑いったら無いわ！」 　調査隊の中の一人、水色の氷のような髪をした少女は周囲に強烈な冷気を放ちながらそう言った。 「まあまあ、そのために貴方が居るんじゃないか。我々はとても助かっているよ」 　調査隊の一人、中年男性の冗談めかしたその言葉に、少女は嘆息した。 「対して戦闘もなくここまで来ちゃって、これじゃ護衛じゃなくって本当に只の冷房じゃない！。こんなんで良いのかな私……」 　落ち込んだ彼女を励ましながら調査を進めていくと、祭壇のような場所に大きな黒い球体が鎮座されているのを発見した。 「間違いありません。今回観測されたレネゲイド反応は、この石から発せられていたようです」 　調査専門のオーヴァードである男性が、確信を得てそう言った。非オーヴァードである他の調査員は、急なワーディングに備え 特殊な装備を装着している。 「実に興味深いサンプルです。回収し、我々Rラボで詳細な検査を実施しましょう。ただ、これだけ強烈なレネゲイド反応となると 直接触れるのは危険ですね……。非接触での運搬方法となると、オルクス……いや、能力を使用して運搬することも危険か……」 彼が悩んでいるうちに、先ほど落ち込んでいた少女がふらふらと黒い球体に近づいていき、掴んで持ち上げてしまった。 「……！」 　突然のことに調査員の男性が息を呑み、他の調査員達の間に剣呑な雰囲気が流れた。 ――もしこれが敵の罠で、精神を操作するようなものであったならば彼らは破滅だ。 何故なら、戦闘要員はUGNチルドレンである彼女一人であったからだ。 　ゆらりと顔を上げ、口を開く彼女を、調査員たちは固唾を呑んで見つめた。 「……漆黒の瞳。いや、夜の女神、ニュクスか。美しい……」 　彼女はうっとりとした目つきでつぶやくと、石に頬ずりをし始めた。 　これに対して、彼女をよく知らぬものは困惑し、彼女をよく知るものはズッコけた。 そう、真っ黒な石が彼女の琴線に触れ、彼女の中の変なスイッチが入ってしまっただけであった。 　そんなわけで彼らは彼女の活躍(？)によって、UGNの研究室に石を運ぶことに成功した。 氷のような髪を持つ少女は「持ってる間、私の心を誰かに観られてたような気がするんだよね」と言っていたが 検査をしても特に問題はなかったし、石を調べていくうちに何か判るだろうということになった。 （前半終わり）

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