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　10年前にクロドヴァ公国のとある内戦に巻き込まれ家族を全員亡くし、自身も名前を含めたすべての記憶を喪失した状態でクシェル・マクダレーナに拾われる。そのため現在の名前も拾われた後に付けられた名前であり、本名は不明。拾われた時点で既にオーヴァードとして覚醒していた。 　その後は傭兵を仕事としていたクシェルの力になりたいと思い、自分も傭兵になることを決意。クシェルの役に立ちたいという（彼女にとっては真摯な）感情からくる勤勉さと、幸か不幸かオーヴァードとしては希少な「賢者の石」を扱う才能に恵まれたこともあり、拾われて5年もする頃には優秀な狙撃手となっていた。 　自らを拾い育ててくれたクシェルを母親代わりとして「盲信的に」信頼しており、クシェルのいう事には疑問を持たず全てにおいて喜んで従おうとする。戦場では一切の感情を持たずただ目標を機械のように撃つ狙撃手としての仕事に徹しているが、内心では「あの人の一番信頼される道具（もの）になりたい」「私を一番使ってほしい」という歪な独占欲と「あの人の道具（もの）として壊れるまで使ってほしい」「壊れる時はあの人の役に立って壊れたい」というある種の破滅願望を抱いている。 性格はクシェルの前にの役に立つ事と褒められることを唯一の喜びとし、クシェルの前でだけ年頃の少女のような恥じらいやあどけなさを見せるが他の人物相手には感情表現に乏しくなり等しく距離を置こうとする。彼女の中の世界は全てクシェルを中心に回っており、クシェル以外の人物に対しての評価は基本的に「クシェルさんの味方」「クシェルさんの敵」の2つと「それ以外（敵にすらなり得ない）」の3つでのみ構成される。味方と認識した場合は最低限ながらもコミュニケーションを取ろうとする一面も持つが、敵とみなした相手にはターゲットとして必要なデータにのみ興味を持ち、それ以外の人物に関してはほぼ関心を持たない。 　戦闘では大型の銃を使った狙撃を得意とする。また前述の通りオーヴァードの中でも希少な「賢者の石」の適合者でもあり、狙撃時には狙撃手の鉄則たる「ワンショット・ワンキル」を忠実に遂行するため、石の力を最大限まで解放し目標を一撃で沈黙させることを目的とした戦法を取ることが多い。彼女にとって賢者の石の力は「クシェルさんの役に立つための道具」という認識であり、彼女からの命令を遂行するためなら石の副作用である侵蝕率の急上昇によるジャーム化のリスクもいとわない。

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