タグ： かまだ かおる

　鎌田薫、28歳。小学生の頃母親が夜の男にハマり離婚、その後父と体の弱い五歳下の妹と三人で暮らし始め、仕事でいない父の代わりに歳の近い妹の面倒を見ながら生活していくことになる。 妹の面倒やこれから育っていくのに支えることになるであろうと考えた薫は、同級生に恥を忍んでメイクやファッション、流行りなどを教えてもらうために、同級生に話しかけ、男性でありながら女性についても詳しくなっていき、おかまとしての素質が開花し始める。 　高校に入り、二年の最終学期になると、妹の容態が悪化、入院生活を余儀なくされ、学校から帰る際に病院を寄る生活にシフトしていく。病室で妹の悲しい顔や暗い顔をさせたくない薫は、病室でできる簡単なマジックやお手玉を覚えて妹を支えることになる。この時から自分の芸で人を笑顔にさせる仕事について考え始め、サーカスの団員募集の求人をみるとスナップするのがひとつの趣味となった。 　高校を卒業する間際になったある日、妹が治療薬の副作用で髪の毛がなくなってしまうことを聞きき、女性としての気持ちもわかる彼は、女の子にとって髪の毛がなくなるというのがいかに辛いか嘆き、何か元気づけれられないか考え、自らをスキンヘッドにして病院に行く。後で学校から注意を受けるが、訳を話し、一週間の謹慎で無事卒業。このスキンヘッドは自分の妹への兄としての覚悟であり、いまだにこの髪型にしている。 　高校を卒業後、二年ほど大道芸人としてデパートなどでの小さい公演を積み重ねていく。薫の人を笑顔にしたい欲はなお向上を続け、ピエロになってみたいと思い、地方のサーカス団に応募し、無事合格。下積みを重ね、自分が道化としてでれる実力まで身に着けていった。ただ、その時間も妹の容態は良くならず、薫の初公演の日、病院に報告に行こうとした際に電話が入り、妹がなくなったことを知る。それでも、おかまは強く生きていく・・・

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