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小春と書いて『うらら』と呼ぶ。 街を歩けば小学生と間違えられる程の小柄な身体と、腰まで届く金髪が目立つ少女。 城南大学付属城西高校に通う、17歳の高校生。 金髪は周りに『染めてんだよ』と言っているが、地毛。瞳もカラーコンタクトを入れて黒にしてある。 幼い頃は黒染めにしていたが、段々髪が伸びてきたのと手入れが面倒なので戻した。 幼馴染の少年に『きれいな髪だね』と言われたのも関係している。 その頃の思い出を大切にしている為、色褪せた赤いバレッタを未だに使っているし、髪に触られるのを極端に嫌がる。 若くして早乙女Copの会長となった父と、フィンランドに本社を置くその子会社の令嬢の間の産まれ。 仕事で全く家に帰らない父と、育児を乳母や爺やに丸投げしている母に反抗してグレた。今も放任主義。 ちなみに自宅は近所で『丘屋敷』と呼ばれている御殿である。 可憐な見た目とは裏腹に、空手をベースに様々な格闘技を組み合わせた喧嘩殺法を得意とする。 小さな身体でも、近隣の男子校を含む幾つかの高校を仕切る番長なのだ。 あだ名は『西高の人喰い鬼(オーガ)』。 金髪を振り乱し、並み居るごろつき共をぶちのめすその姿から名付けられた。 なお、チーム等は組んでおらず、舎弟というのも周りが勝手についてきているだけである。正直鬱陶しがっている。 だがそれはあくまで表の顔。 裏の顔はゴリモアイ舎弟くんによるプロデュースで学校祭に突如出現した『おとはる』ちゃん、その人である。 卓越した身体能力から生み出される軽快なステップ、脳を溶かす乙女ボイス(普段はドスの利いた低い声)。 首から上はモアイ、下はゴリラのゴリモアイ舎弟くんグッジョブである。 ちなみにステージ衣装は彼の手作り。メイクの仕込みも彼。お弁当も毎日作ってくる。 なんか色々多芸だし一人暮らしだしめっちゃ頼りになる。弟と妹がいるらしい。 けど顔はモアイで身体はゴリラで、うららちゃんに喧嘩で負けてる。 ゴリモアイくんは当時の事を『突っ張ってるならそりゃ対等に喧嘩するっすよ。あの時もお互い本気だったっす。けど自分は負けたんで、姉貴の舎弟なんすよ、下克上はあんま考えてないっすねー、また病院送りは御免っすよ』とかなんとか言ってる。 現在芸能プロデュースでジュニアアイドルとして養成所通いをしている。 幼い頃から歌うのが好きで、一人でいる時は鼻唄を歌う事が多い。 一度喧嘩でボコボコにしたゴリモアイくんが何故か懐いてしまっていて、扱いに困っている。鼻唄も聞かれてる。 曰く『姉貴の可愛い所を知ってるのは自分だけって、何か良くねーっすか？』らしい。ちなみにこれを言った後にもボコられている。 でも毎日ゴリモアイくんのお弁当を食べるし、髪を弄るのも許している。バレッタにも触らせている。 何だかんだで信頼はしているらしいし、友好的な関係らしい。 実は腕力が強い訳ではなく、つま先から拳までのキネティックチェーンが天才的に上手いだけ。 その気になればあらゆる陸上競技でオリンピックが目指せるかもしれない。 悲しいかな、その才能はほぼヒッティングマッスルにしか使われていないのだが。

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