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「これは大事件だに！」 「ほんじゃあ、いってくるよ、ゆい」 帝都新聞社に働く青年。ちょっとぽっちゃりぎみでちょっとひげがはえている。 元々家が武士の家、裕福な家庭で医者になることが有望視されるほどの神童だったが、勝手に家の金を持ち出して16の時に上京し、帝都新聞社で働き始める。オカルトに興味があって、そうゆう場面に出くわすと笑顔になってしまう。どこかで見た設定だなあ。 空手を子供のころからたしなんでおり、多少できる。てか83なんだからめちゃくちゃできるやんけ...。たまに編集長の用心棒をすることも。 独立心が強く、いつか新聞社をでて自前の事務所を持つのが密かな夢。 好きな花はかきつばた、花言葉は「希望は必ず来る」 1903年(明治36年)1月7日生まれ。 既婚者。妻はゆい、長女がたまこ、長男が文太郎である。おまえ、どうやって結婚したん。 愛妻家。 (人間関係) 「星降る夜に吼える龍」編 一色　虎之介→唐蕗先生とこの書生。めちゃくちゃでけえ。たまに先生を追いかけてるとこを見る。 畔田　芹→すみれお嬢とこの使用人。亜米利加にいったことがあるらしくてエゲレス語が話せる。 七瀬　幸太郎→ひ孫。幸太郎が12の時に茂吉は死去。 「星降る夜に吼える龍」から数十年後 「じいちゃんはな、20代の時にウルトラマンになったことがあるんだで」 ウルトラマンセブンの再放送を見ながら、ひいじいちゃんはそう言った。僕はまたその話かと呆れた。 じいちゃんはよくそうやってホラ話をして、僕をからかう。だいたいウルトラマンが放映が始まったのは戦後の話で辻妻が合わない。 まあ、じいちゃん、もう100近いしボケ始めるのも無理ないけど。 「ふーん」僕は生返事で返す。 「本当だぁよ、幸太。ほら、これ見てみ」 そういってポケットから出したのはペンライトだった。そして椅子に腰かけたまま 「ムーンプリズムパワーメイクアップ！　　だははは」 「それ、ウルトラマンじゃなくてセーラームーンじゃん」 このじじぃの頭のネジが少々外れてるのはさておき、そういう流行を追うあたり新聞記者だっただけある。 「ほんとだで、俺、ウルトラマンになったことあるんだで、ほれ、これみてみぃ」 えらく黄ばんだ紙を僕の目の前にすっと出してきた。 鉛筆で描かれた大きな龍とウルトラマンみたいな巨人を見上げた絵だ。こんなシーン、あったっけ。 「なにこれ、ウルトラマンの原画？　すっごい絵うまいね、誰が描いたの」 「円谷英二さね」　＿＿言葉の詰まる僕にじいちゃんはいたずらっこのような笑顔を見せた。 冒険の後、徴兵され、満州にわたり死線を潜り抜け、最終的には右足を失う大けがを負うが何とか生き残る。以後、右足は義足。 戦後、また新聞記者として復帰するが編集長と喧嘩し、クビ。が、蓄えていた金で「ヱニグマ探偵事務所」を設立、初代所長になる。 ウルトラマンの放映が始まると誰よりもかぶりついてみていた。 75の時に、所長の座を降りて会長に就き、静かに事務所を見守るスタンスをとる。幸太郎が生まれたときはボケつつはあったもののしっかりかわいがり、そして甘やかした(笑)　幸太郎が12の時に肺炎で死亡。享年100。 彼の持っていたペンライトと円谷が描いた絵は幸太郎によって保管されている。

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