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歌手（基本ルルブミュージシャンベース）：言いくるめ、芸術、聞き耳、心理学、説得 母の苦しみに気付いてあげられなかったという後悔の念が強いため、対人関係の技能を学んだ。芸能界で本心を隠しうまく渡り合っていくためにも、必須の技能として選択した。 図書館の値が高いのは、事件前はよく勉強に励んでいた学生であったこと、事件に関連して、判例を調べたり、関連項目について学ぶために図書館に通い詰めた結果である。法律も同様。（ただし偏りのある知識のためそこまで値は高くない） 母子家庭で、早いころに両親は離婚し、二人で支え合って生きてきた。お母さんのことがとっても大切で、自分のことも後回しに、大学まで進学させてくれた母には感謝しかないとずっと尊敬していた。早く働けるようになって、恩返しをするのだと思っていた。 それが叶わなくなったのは、ある冬の日のことで、バイトからひなが帰ると家は暗く、夕飯の匂いもしない。怪しみつつも家に入ると、そこで目にしたのは首を吊る最愛の母の姿だった。 幸か不幸か、彼女が駆け寄り母親を下したとき、まだ息は残っていた。しかし意識が戻らず、植物状態で生きているとも言えないままに命を繋ぐこととなった。 病院代をバイトで稼げるはずもなく、大学を辞め、以前にスカウトを受けていた芸能事務所に所属して、歌手として働くようになる。 仕事の傍ら、彼女は母親の自殺の背景を調べていく。 母の日記や、残されていた手紙からは、母が隠していた悲しい現実を知ることができた。 彼女はひなの学費を稼ぐため、体を売っていたのだった。それも、かなりの長期にわたって。ひなにはそんなことはちらりとも見せずに。 足を洗った今も、かつての客に付きまとわれ、ストーカー被害を受けていたこと。警察は被害が出ていないからと取り合ってくれなかったこと。 ここ最近は、ひなのことも引き合いに出して、母に関係を迫っていたようだった。 自分がひなの邪魔にならないようにと、ひたすら耐えていたのであろうということが容易に予想できた。 母に苦痛を強い続けていたことを知り、何にも気付かないでいた自分の事も許せなかったが、それ以上にその男に報いなければ気が済まなかった。 こんな目に合わせた男を、自分の手で引き裂いてやりたかったが、自分が犯罪者になることは母の望みではないと、弁護士に依頼をした。 しかし裁判の結果は証拠不十分でお情け程度の刑が科されたのみだった。 彼女は母がどう望んでいるのかなんてことを考えるのはやめた。優しく強かった母親。彼女を傷つける存在をすべて消し去らなけれないけないと。母が目覚めた時に、もう一度笑ってくれたらと。 彼女の望みは『母を傷つけるものすべての排除』 これまで育ててくれた恩返しができるのならば。そう思い定めたひなは、自らの命も、ほかの誰かを手にかけることになっても、けっして止まることはない。 ペンダントロケットに母親の写真、朝露石を付けている。そのほかにもイヤリングやブレスレットなど、ちゃらちゃらしたものをたくさん着用。

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