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幼少期、父親が殺人の罪で現行犯逮捕。母親と、その息子は人殺しと蔑まされる。次第に母親は精神を衰弱していき薬物に手をつけ始める。一時的な快楽のために大金を叩く母親。使用量も増え始め、幻覚を見るようになり、息子に暴力を振るうようになる。息子も次第に衰弱していく。息子は出来るだけ暴力を振るわれないように、小学校の放課後はいつも公園で過ごしていた。そんな時にとあるお兄さんに出会う。そのお兄さんは放課後一緒に話をしたり、遊んでくれたりした。忌み子と蔑まされる息子の事を庇ってくれたりもした。そんな事をして半年。ついに母親のことについて語る。語り終えた時は、もう夜だった。そうして、そのお兄さんに今夜は家に送られることになったのだが、その時に母親は玄関前で待っていた。母親は片手に包丁を持って ｢お前か！！私の息子を奪ったのは！！！自由を奪ったのは！！｣ と嬌声をあげてフラフラとこちらに近づき包丁でお兄さんを刺す。一突きだった。そのお兄さんの命を奪うまでは、当たりには大量の赤い液体が水溜りを作り、息子の体にも赤いシャワーが降り注ぐ。そして息子が母親に襲いかかるまではそんなに時間がかからなかった。薬物中毒になった母親は軽かった。小学生の息子が力ずくで押し倒し、包丁を奪えるほどに。そして息子は何度も母親を刺す。いや、母親だったものを刺す。何度も何度も。当たりには赤い水溜りが大きくなり湖を作っていた。そこら中には肉片も散らばっている。息子はそんなことも気にせずに母親を刺す。しばらくするとうぃんうぃんと遠くから音が聞こえる。パトカーが現場に駆けつけたのだ。警察官が駆けつけた時には、少年がちの海に佇み、こちらをじっと見つめていた。少年は小学生のために少年院に護送されることが決定される。 護送される時、阪神淡路大震災に見舞われる。その時に少年は放り投げられる。橋から車が落ちたが奇跡的に助かったのだ。少年は当てもなく歩き続ける。そして、ある少年と出会う。彼の名前は篠崎 優雨。彼は民家の下敷きになっていた。息子はどうにかして助けようとするが無理だと分かり、せめて看取ろうとする。その少年は聡く、息子の過去を話してくれと言う。息子はこうして過去を語り始める。 震災も終わり、彼は優雨から彼自身の名前を託される。これからはその名前で生きてほしいと、そう言い残してこの世を去る。息子はそれを承諾して新しい人生を歩み始める。そして、とある人物に引き取られる。彼女の名前は木戸。木戸のおかけで高等な教育を受けられた優雨はなんで自分が生きているのかを探し始める。木戸に聞いてもそれは自分で探せと突っぱねられる。こうして生きがいを探しながらも中学生活を送る。 中学も卒業し高校に入る。自分を忌み子と、蔑むものもいない。しかし、漠然とした不安が優雨を駆り立てる。そうしていつもの木戸邸に帰ると、木戸が居なくなっていた。消息不明である。優雨は高校に通いながらも木戸の行方を追い、木戸について調べ始める。すると色々と奇妙なことを知り始める 高校も卒業し、大学に入る。木戸のあとを追うために木戸と同じ大学に入学する。しかし、木戸の謎は深まるばかり。輝度の残した膨大な資料に絶句しながらも手掛かりがないかを探す日々。いつの間にか卒業していた。 木戸の捜索も含め、私立探偵をしている。 ナイフを握ると人が変わる。

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