タグ： ルーカス 正しさオルタ卓

イギリス人と日本人のハーフ。元高校教師。 日本人の妻と子供を持ち、安定した家庭を築いていた。 とある日、家が全焼するまでは。 冬の日のことだった。ストーブがついたまま、寝てしまっただけだった。 たったそれだけ。しかしそれだけのことが彼の身に降りかかり、そして。 それだけではないことも起こった。彼はオーヴァードとして覚醒し、彼1人だけが生き残ったのだ。 オーヴァードに覚醒したと気づいたのは、入院中のことだった。 ーー火傷が治らない。 本来ならば生きていないくらいの重傷だというのに、彼は死ぬこともできず、内側からの熱に毎晩魘されていた。 そんな彼を助けたのはローザだった。彼女は彼をUGNに連れて行き、彼をUGNエージェントに仕立て上げた。 彼が仕事をするのは困難を極めた。全身の深い火傷のお陰で、迂闊に肌を露出できない。夏の日は地獄であり、部屋から動けない。熱に魘される度、彼は己の身を呪った。何もできない自分を呪った。そして以前の……なにもかも自由にできたあの頃を切望した。 彼を不憫に思った支部長は、簡単な書類整備のみを彼に任せていた。だが、元来真面目な彼はそのことに満足もできず、ただ申し訳ないと思っていた。 彼が多少動ける冬の日のこと。ローザに依頼された仕事は。自分の元勤め先の学園の放火だった。 何故、放火するのか？ ーー既に全員がジャーム化している。 何故、私なのか？ ーー人手が貴方しかいない。 ああ、これほどに己の運命を呪う日がこようとは！！彼はどこに行くあてもない憎悪を抱いた。だがそれだけではなかった。それは。 「……すまない。私には、こうするしかないんだ」 どうしようもない後悔だった。 「せめて、私を憎んでくれ。君達の命を奪う、この私を」 そして彼は……彼の「憎悪の炎」で、学園全体を覆い尽くした。 設定 ・火事によってオーヴァードに覚醒した、イギリス人と日本人のハーフ。イギリスで生まれたが、すぐに日本に越してきたため、日本語しか喋れない。 ・真面目すぎる性格故、頼まれた仕事を断れない。また、支部には日頃から恩があるため、まず頼まれたら絶対に成し遂げようとする。 ・冬になる度。夏の日の暑さで倒れる度。力を使う度。彼は昔を思い出す。妻子がいたあの頃を。これからだったあの頃を。 ・支部は空調が効いているため、支部内なら夏以外自由に行動できる。支部内でできる仕事を、と、毎日料理を作っている。レパートリーは増やし中である。得意料理は今の所炒飯。やっぱ火力だよね。

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