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※いろいろ途中なのでまだ変わります 人見知りがちで内気な、すこし陰気な雰囲気の少年。 地元では名の知れた資産家・早霧家の三男として生まれたが、長男・次男がともに優秀であったため、あまり目をかけられずに育つ。両親が世間体を気にしたおかげか、衣食住をはじめとした生活に困ることは一切なかった。 早霧家にとっては居ても居なくても変わらない、空気のような家族のひとり。家族は決して彼を叩いたり罵ったりすることは無かったが、その代わりに一瞥も与えなかった。彼は家族が与えてくれるはずの愛に飢え、「愛されたい」「必要とされたい」と強く願うようになる。 だが彼の両親は、ついぞ彼の求めた愛を与えることはなかった。 ＊＊＊ あの家にいる時の僕は空気だった。 何をしても、しなくても……何も言われない。 僕のご飯はちゃんと一日二回あったし、わざと壊して散らかしたものは気付いたら片付いてたから……僕がそこにいたのは、分かっていたはずなんだ。 みんな、それでも見ないフリをしたんだ。 僕のことなんてどうでもよかったんだ。だって……兄さんたちがどっちもすごかったから。 ……あの時だって、叱ってくれたらよかったんだ。 『コウ、何してるの』って言ってくれるだけでよかった。 でも、誰も見てくれなかった。 父さんも母さんも僕を見てくれないのは、兄さんたちがすごいせいだ。 すごくない僕を見てもらうには……兄さんたちが邪魔だった。 "すごい"兄さんたちを倒せたら、 倒せた僕もすごいよね？ ＊＊＊ ある日、些細なきっかけから覚醒。 半狂乱状態で兄に襲い掛かり、確保ののち然るべき施設に送られることになる。引取先は早霧家が支援をしていた団体の一つであった。 「ねえあなた。あの子、ユニバーサル……なんとやらにくれてやったら？」 「ああ、超人《オーヴァード》と言っていたな」 「はあ……この家にはそんな力必要ないわ。平穏に過ごしたいだけなのに。 多少なりとも資金援助はしているんだし、代わりに引き取ってくれるわよね」 「そうだな、彼らが世話を焼くなら都合がいい。引き取ってくれるなら、実験体にでもなんでも好きに使って良いと伝えておく」 送られた養成所では、教官の下で日夜虐待に近しい指導を受ける事になる。点呼の声が小さければ怒号が飛び、拳が顔面に降る。些細なモノを取ってくるような雑務を与えられ、指示された無茶な秒数に遅れれば平手打ちに罵声。 そんな「指導」と称した苛烈な体罰が横行するなかで、教官の下僕として、当時のチームメイトと傷を舐め合うように寄り合って日々を過ごしていた。 再編成により玉野教官のもとに就いてからは、厳しくも暖かい真っ当な指導を受け、チームメンバーの皆にも少しずつ心を開きながら過ごしている。 その中でも特にチームリーダーである三津雲には、チームに温かく迎えてくれたことに恩義を感じており、恩人として、かつ戦闘での相棒《バディ》として、強い信頼を寄せている。 ＊＊＊＊＊ 結局、力が足りないからだと思った。邪魔なものぜんぶ壊せるくらいの、強い力があれば。 そしたら……そうしたらさ、兄さんたちは居なくなって、父さんと母さんは僕を見てくれるはずだったんだ。 力がほしい。 邪魔なやつらをぜんぶ倒せるくらいの力があれば……役に立てる。 それなら、玉野教官も、司くんも……僕をずっと見ていてくれるよね。 ＊＊＊＊＊

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